会社員のeBay輸出
「会社にバレない方法」より先に、確認したいことがあります。
就業規則・住民税・確定申告の3点を整理します。
「eBay輸出を副業で始めたい。でも、会社に知られたら困る」
会社員の方から、よく聞かれる質問です。
ネット上では「住民税を自分で納付すれば大丈夫」と説明されることがあります。ただ、住民税だけ見ておけばいいわけではありません。先に確認したいのは、次の3つです。
- 勤務先の就業規則と届出
- 住民税の納付方法
- 確定申告と日々の記録
結論から言うと、「この方法なら絶対に会社に分からない」と言い切れる方法はありません。一方で、ルールと手続きを先に確認しておけば、知らないまま始めるより余計なトラブルを減らせます。
■ 1.最初に見るのは会社の就業規則
厚生労働省のモデル就業規則では、勤務時間外に副業・兼業ができる形になっています。ただし、次のような場合は会社が禁止または制限できるとされています。
- 本業に支障が出る
- 会社の秘密が漏れる
- 会社の信用を損なう
- 競合して会社の利益を害する
ここで大事なのは、ネット販売や個人事業も副業・兼業に含まれる点です。別の会社にアルバイトで雇われる場合だけの話ではありません。
そして、厚生労働省のモデルはあくまで見本です。実際に適用されるのは、自分が勤める会社の就業規則や社内ルール。副業が届出制なのか、許可が必要なのか、禁止される業務は何かを先に確認します。
会社のパソコン、メールアドレス、電話番号、勤務時間をeBayの作業に使わない。仕入れ先や顧客情報など、本業で知った情報を持ち込まない。この線引きも必要です。
届出が必要なら、「海外向けのネット販売」「自宅で勤務時間外に作業」「勤務先とは競合しない」といった内容を、事実に沿って整理しておきます。黙って始める方法を探すより、何が許され、何を届け出るのかを確認するほうが長く続けやすいでしょう。
■ 2.住民税は「自分で納付」を選べる場合がある
確定申告では、給与や公的年金以外の所得にかかる住民税について、「特別徴収(給与から天引き)」か「自分で納付」を選べる場合があります。国税庁の確定申告書等作成コーナーにも、この選択欄があります。
ただし、ここにも注意点があります。
副業先から給与を受け取っている場合など、所得の種類によっては自分で納付を選べないことがあります。また、住民税を実際に扱うのは市区町村です。申告内容や自治体の運用によって扱いが変わるため、「自分で納付を選べば絶対に分からない」とは言えません。
eBay販売の所得がどの区分になるかも、活動の規模や継続性などで変わります。申告前に、住んでいる市区町村の住民税担当へ「給与以外の所得を自分で納付できるか」を確認しておくと安心です。
その際は、「副業分を普通徴収にしたい」とだけ伝えるのではなく、所得の種類と勤務先からの給与があることも伝えます。自治体から別の案内を受けたら、その方法に従います。
■ 3.「20万円以下なら何もしなくていい」ではない
国税庁は、ネットオークションやネット通販、転売などによる所得を、申告漏れに注意したい収入の例として挙げています。
年末調整済みの会社員で、給与以外の所得が20万円を超える場合は、原則として所得税の確定申告が必要です。ここでいう20万円は売上ではなく所得。売上から仕入れや必要経費を引いた後の金額です。
一方、20万円以下なら一律で「税金がかからない」という意味ではありません。所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要な場合があります。医療費控除など別の理由で確定申告をするなら、副業分も含めて申告します。
eBay輸出では、少なくとも次の記録を月ごとに残しておきたいところです。
- 売上と入金日
- 商品の仕入額
- eBayの手数料
- 海外送料と梱包費
- 決済・為替にかかった費用
- 年末時点で残っている在庫
Seller Hubのレポート、仕入れの領収書、配送会社の明細、カードや入出金の記録を分けて保存しておくと、年末に慌てずに済みます。
売上だけを見ていると、手数料や送料を引いた後にいくら残ったのか分かりません。毎月一度、円換算した売上と経費をまとめ、在庫数も確認する。小さく始める段階からこの習慣を作っておくと、申告が必要になってから過去の明細を探し直さずに済みます。
■ 始める前の3点チェック
今日確認するなら、この順番です。
- 就業規則の「副業・兼業」を読む
- 市区町村へ住民税の納付方法を確認する
- 売上・仕入れ・経費を記録する場所を決める
住民税だけで解決しようとせず、会社のルールと税務を分けて見るのがポイントです。eBayのアカウントを作る前に、この3つを整理しておけば、後から説明が必要になったときも落ち着いて対応できます。
※この記事は一般的な情報をまとめたものです。個別の税務は税務署・市区町村・税理士へ、勤務先の扱いは自社の就業規則や担当部署へ確認してください。
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