時々嫁ちゃんからこう聞かれる。
「晩ごはんに何作ったらいいか全然思いつかない。何食べたい?」
正直、この質問は地雷原だ。
答えを間違えると、その日の空気が微妙なものに変わる可能性がある。
大げさに聞こえるかもしれないけど、うちはそういう繊細なバランスの上に成り立っているのだ。
明言されてはいないけど、うちにはリクエストしちゃいけないメニューがいくつか存在する。
暗黙の了解というやつで、子供たちにも共有している。
嫁ちゃんから「何食べたい?」と問われた時、
子供たちもちゃんと “リクエストしたらあかんおかず” を横連携して回避している。
チームワークである。
その中でも、筆頭に君臨しているのが「コロッケ」。
コロッケって、食べる側からすれば気軽な料理に見えるかもしれない。
コンビニやスーパーで普通に売ってるし、
揚げたてホクホクのコロッケなんて最高じゃん!と思ってる。
でも、実際に作ったことがある人ならわかるはずだ。
コロッケは工程が面倒くさすぎる!!
じゃがいもを茹でて、つぶして、味付けして、具材を炒めて混ぜて、成形して、衣をつけて、油で揚げて……。
作り終えた頃には達成感より疲労感が勝つ。
しかも揚げ物はキッチンが油まみれになるし、後片付けの手間たるや…
そりゃあ、避けたいメニューになるのも当然だ。
なので、うちで「コロッケが食べたい!」となった場合は選択肢が2つしかない。
① 外で買ってくる
② 外で食べる
手作りの選択肢は無いに等しい。
これは家庭内(主に男子)で固く結ばれた平和条約みたいなものだ。
こちらとしても、無用な戦争を避けるために全力で従う。
こういう “背景の理解” で平和は成り立っているんだ!と実感する。
というわけで、「何が食べたい?」と聞かれたら、慎重に、慎重にワードを選ぶのである。
コロッケを封印しつつ、嫁ちゃんの疲れ具合も見つつ、野郎共は今日も無難な答えを導き出す。
誰がリクエストしたのか知らないが、今夜は豚汁に決まったらしい。
寒いからちょうどいいね!