鈴木先生[第6回]|ユルい子の伝説 | テレビドラマに夢中!

鈴木先生[第6回]|ユルい子の伝説

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2011年4月25日 -(10回)
月曜日22:00 - 22:54(54分)
脚本 - 古沢良太、岩下悠子
演出 - 河合勇人、橋本光二郎、滝本憲吾
音楽 - 大友良英
サウンドコーディネイト - 志田博英
技術協力 - オムニバスジャパン
美術協力 - アートインプレッション、俳優座劇場、アートワークス
照明協力- 三和プロライト
編集・MA- アクティブ・シネ・クラブ
スタジオ- 日活撮影所
プロデューサー - 山鹿達也、阿部真士、豊島雅郎、竹内文恵、守屋圭一郎
制作協力 - ROBOT
制作 - テレビ東京、アスミック・エース
オープニングテーマ - ROCK'A'TRENCH「光射す方へ」(ワーナーミュージック・ジャパン)
エンディングテーマ - 馬場俊英「僕が僕であるために」(ワーナーミュージック・ジャパン)オフィシャルサイト:http://www.tv-tokyo.co.jp/suzukisensei/

* cast
鈴木章 - 長谷川博己
秦麻美 - 臼田あさ美
山崎潔史 - 山口智充
桃井里香 - 田畑智子
足子瞳 - 富田靖子
川野達郎 - でんでん
江本源三 - 赤堀雅秋
続木 - 夕輝壽太

2-Aの生徒(出席番号)
 01 東 潤也 - 影山樹生弥 
 02 阿部悠貴 - 内田純
 03 出水正 - 北村匠海
 04 入江沙季 - 松本花奈
 05 太田ルミ - 鈴木米香
 06 小川蘇美 - 土屋太鳳
 07 桂 チカ - 中西夢乃
 08 樺山あきら - 三浦透子
 09 河辺彩香 - 小野花梨
 10 岸 茜 - 澤田優花
 11 小菅小夜子 - 森野あすか
 12 駒井駿司 - 三宅史
 13 紺野徹平 - 齋藤隆成
 14 竹地公彦 - 藤原薫
 15 丹沢 栞 - 馬渕有咲
 16 土田理沙 - 山口愛
 17 椿 美久 - 安田彩奈
 18 藤山高志 - 桑代貴明
 19 徳永 雫 - 吉永アユリ
 20 戸塚尚之 - 伊藤凌
 21 中村加奈 - 未来穂香
 22 梨本くるみ - 久本愛実
 23 新見 葵 - 福地亜紗美
 24 野呂光輝 - 小山耀
 25 長谷部哲 - 中島和也
 26 浜口航太 - 西本銀二郎
 27 福田千夏 - 鈴木梨花
 28 堀の内七海 - 松岡茉優
 29 松野ユキ - 田中明
 30 岬 勇気 - 西井幸人
 31 本木聡馬 - 中澤耀介
 32 森 大雅 - 米本来輝
 33 山口克己 - 清水尚弥
 34 横関康輔 - 岡駿斗
 35 吉井丈志 - 下

2-B
神田マリ - 工藤綾乃


テレビドラマに夢中!-鈴木先生

鈴木先生は、学校を欠席している竹地へプリントを届けて欲しいと希望者を募る。思惑通り、例の一件で竹地と言い争った中村と紺野が引き受けかけた矢先、突然、河辺彩香が名乗りをあげる。河辺の元彼・岬は付き添うと言うが、河辺は断る。翌朝、河辺の首筋には絆創膏が。ちょうど職員室で、隣校の女子が妊娠した話を聞かされた鈴木先生は頭を痛める。次の日、絆創膏はさらに増えていた。危機感を覚えた鈴木先生は自制を促すが、校庭で河辺の交際相手である3年生の山際が激高している姿を目撃。そのそばに泣きながらうずくまる河辺の姿が…。そこへ竹地の母から電話が入り、竹地が河辺と避妊せずに性交渉を持ったと告げられて…!





小野花梨ののたまうセリフが凄くて文字通り頭がクラクラする。
そもそもこのドラマは、西井幸人が、隣のクラスの廣田亮平の小学4年生の妹とやっちゃった、
という話から始まっていたから、こういった路線は既定なのだが、それでも、
付き合っていた野球部の先輩・千葉一磨については、泣きながら、
「会ってもエッチしかしたがらないし、しかもすごく乱暴なんだもん、濡れる前に入れてくるし!」
新しい彼氏?の藤原薫については、
「あいつは初めてで下手くそだったけど、でも私のお願い通りに丁寧にしてくれたの」
と教師である長谷川博己にぶつけるセリフには、やはり目眩をおぼえる。
小学4年生を性交事件を起こした西井幸人は1年生のときの小野の彼氏?で、野球部の千葉一磨は、
「こいつの処女を奪ったお前が一番許せねえんだよ!」
…この中学は三鷹市立緋桜山中学校なのだが、中央線は今やここまでDQNな環境なのだろうか、
と、しょせんドラマであるかぎり荒唐無稽さを免れないと思いつつも、
見ていて、これはいったい大丈夫なのだろうかと思ってしまう。

西井幸人は、小学4年生との事件について、
中学に入った頃から年上の子にセックスを教えられ、
それから手当たり次第に相手を変えてきたが、誰とも長くは続かなかった、と語っていた。
おそらくその遍歴の中で小野花梨の処女を奪ったとおぼしい。
小野花梨は、バレーで脚をくじいてさすってもらったことで
ぐっさん先生を追いつめた元凶となる事件を起こしていたのだが、
あのときも「優しくされてイヤじゃなかった」と叫んでいた。
優しくしてもらうとなんでもしてあげる自分に酔うという、
伝説的に存在すると伝えられる、いわゆるユルい子の描き方がなにげにリアルである。
小野花梨は「犬飼さんちの犬」の長女でもあり、子役からのキャリアも長いのだが、
ここではちょっと頭の足りない、可愛くもない子としてうまく演じている。
こういった環境に「コンドームを付けない主義」という鈴木先生を配置するスリルが、
このドラマの面白さである。
「人間の営みにはつけてすることが許されている、
 この選択を選ぶときお前はきっとまだ覚悟のできない自分を自覚するだろう。
 その自覚と痛みを忘れないでくれ」
という長谷川博己のセリフには凄味がある。

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第5回|土屋大鳳はのんのん様
第4回|臼田あさ美はSPECなのか
第3回|学級運営物への訣別
第2回|鈴木先生は官僚的なのか
第1回|最後まで挑戦的でいられるか期待

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