さよならぼくたちのようちえん|“子供嫌い”と芦田愛菜の組み合わせは最強 | テレビドラマに夢中!

さよならぼくたちのようちえん|“子供嫌い”と芦田愛菜の組み合わせは最強

2011年4月10日
21:00 - 23:09(129分)
日本テレビ
脚本 - 坂元裕二
演出 - 水田伸生
音楽 - REMEDIOS
サウンドデザイン - 石井和之
VFXスーパーバイザー - 小田一生
技術協力 - NiTRo、蓮(小野貴宏)
撮影機材 - 小輝日文
美術協力 - 日テレアート
編集・MA - レスパスビジョン
プロデューサー - 次屋尚
チーフプロデューサー - 田中芳樹
制作協力 - 日テレアックスオン
製作著作 - 日本テレビ
オフィシャルサイト - http://www.ntv.co.jp/youchien/

* cast
山崎カンナ - 芦田愛菜
谷口洋武 - 橋本智哉
植原拓実 - 佐藤瑠生亮
持田美琴 - 本田望結
堀川俊祐 - 黒田博之
岸本優衣 - 庵原涼香
吉木万里 - 満島ひかり
岸本里実 - 横山めぐみ
大澤貴子 - 水野真紀
畠田史奈 - 趣里
ホームレス - 岸部一徳
おばあちゃん - いしだあゆみ
車掌 - 近藤芳正
主婦 - 片桐はいり、犬山イヌコ
拓実の父 - 恵俊彰
カンナの母 - 小西真奈美
洋武の母 - 西田尚美


テレビドラマに夢中!-さよならぼくたちのようちえん

卒園式が間近の東京都内のとある幼稚園、そんなある日、突然5人の園児の行方がわからなくなる。5人が姿を消した目的は、登園しなくなった友達に会いに行く(見舞いに行く)ためであった。道中仲間の1人が電車に乗り遅れたり、迷子になったりなど様々なトラブルを迎えながらも、友達へ会いに行くことを諦めず、「途中、何があっても絶対に泣かない」というルールを決め、その歩みを進めていく。


タイトル曲は幼稚園の卒園式でママたちの涙を誘う定番の曲とのことだが、
1996年リリースされてから口コミで広まったということなので、
実際に聞いたことはない。

   たくさんの毎日を ここですごしてきたね
   なんど笑って なんど泣いて
   なんどかぜをひいて
   たくさんのともだちと ここで遊んできたね
   どこで走って どこでころんで
   どこでけんかをして

   さよなら ぼくたちのようちえん
   ぼくたちの遊んだにわ
   桜の花びら ふるころは
   ランドセルの一年生

   たくさんの毎日を ここですごしてきたね
   うれしいことも かなしいことも
   きっと忘れない
   たくさんのともだちと ここで遊んできたね
   水遊びも 雪ダルマも
   ずっと忘れない

   さよならぼくたちのようちえん
   ぼくたちの遊んだにわ
   このつぎ 遊びにくるときは
   ランドセルの一年生

   さよならぼくたちのようちえん
   ぼくたちの遊んだにわ
   桜の花びら ふるころは
   ランドセルの一年生

   (作詞:新沢としひこ 作曲:島筒英夫)

坂元裕二はこの曲を元に脚本を書いたそうだ。
しかしまあ、実際の子供はあそこまでカシコくないんですけど…(^-^;)
子役がうますぎるので、しらけてしまいそうになるところを、
泣かせるポイントをうまく押さえて最後まで気がぬけない。
よく考えると、子供の卒園式で思わず涙ぐんでしまうのと一緒なのだが、
「mother」で確立された反芻力とでも言うべきものがあり、
思い出し泣きできるように撮られているのである。
ロングの画面でいきいきとした演技を撮るのだが、
かつての相米慎二の映画のように長回しというのでもない。
効果的なアップをはさんだり、距離感を活かした画面など巧みである。

芦田愛菜はもう堂々たる女優と言えるのだが、
子役特有の気味の悪いところがないのがすごい。
(そこが気味悪いと言えないこともないが)
他の子どもたちも選りすぐりであり、
橋本智哉君のパンケーキの長台詞など、感心しきりである。

岸部一徳のホームレス、いしだあゆみの老婆など、怪しい大人がいい。
一徳は「お前ら家出してきたのか?」と子供たちに言い、
ホームレスらしい唐突さで、
「俺の子供になるなら魔法を教えてやる」などと恩着せがましく言う。
水商売への転職を考えている保母さん、という設定がリアルな満島ひかりも、好演であった。
およそ子供が好きではない若い女性と芦田愛菜、
という組み合わせで泣かせるのは、やはり「mother」の松雪泰子と同じやり方である。

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