巨人の星(再放送)[第119~120回]|大リーグボールの死&飛雄馬への予告
(再放送)2010年10月4日~ 月~金 19:00~20:00(毎回2話放送) TVK 原作 - 梶原一騎(作)、川崎のぼる(画) 脚本 - 山崎忠昭、松岡清冶、佐々木守、長浜忠夫、辻真先、斉藤次郎、松元力、島修司、さわきとおる、吉田喜昭、山崎晴哉、宇佐美寛、伊東恒久、林すみ子、鈴木良武、竹内泰之、吉田茂承、斉藤望、金子裕 作画監督 - 楠部大吉郎、香西隆男、椛島義夫、斉藤博、遠藤正史 美術監督 - 小山礼司(1話-57話)→影山勇(58話以降) 美術デザイン - 小山礼司(67話以降) 音楽 - 渡辺岳夫 原画 - 塩山紀生、米川功真、荒木伸吾、小林治、森下圭介、小松原一男、石黒昇、今沢哲男、中村英一、芝山努、近藤喜文、北原健雄、前田実 他 コンテ - 吉川惣司、出崎哲、富野喜幸、奥田誠治 他 演出 - 長浜忠夫、出崎哲、小林きよ子、小林かおる、斉藤博、石川輝夫、奥田誠治、吉田茂承、斉藤望、吉川惣司、御厨恭輔 ナレーター - 小林恭治 協力 - 東京読売巨人軍 資料提供 - 越智正典(91話) 制作 - よみうりテレビ、東京ムービー * cast 星飛雄馬 - 古谷徹 星一徹 - 加藤精三 星明子 - 白石冬美 花形満 - 井上真樹夫 |
第119回★大リーグボールの死
3球のボールで次は大リーグボール、という局面だが、
前回と打って変わって、実況アナウンサーはこれを敬遠と判断
客席からも「そんなにクロちゃんが怖いのかよう」といった野次が飛ぶ
固唾をのむカメラの砲列
な、投げたくない…!
と言いつつ、意を決して大リーグボールを投げてしまった飛雄馬
にやり
ピタッ
あっ、花形そのまま…!
『人間は死に際し、その人の辿ってきた人生を鮮やかに見ると言う…』
と謎のナレーションが流れ、大リーグボールの誕生と数々の特訓がパノラマされ…
客席は怒号の嵐
「ボス!」「よくやった」
なんてひとなの…!
マウンドに駆け上がり、飛雄馬に詰め寄る森捕手
「あれほど第4球は大リーグボールと決めていたのに…!」
このやろう、なぜど真ん中に…!
だ、大リーグボールだったんです…
「…花形のときも、そして今のも…」
「な、なにいっ」
「待て、森」
「なるほど、そういうことだったのか…!」とすべてを理解した川上であった
伴が走ってくる
「こういうときだけ役に立つ男がやってきたぞ、さあ!」
抱えられるようにしてマウンドを降りた飛雄馬であった
一徹が追い打ちの「ニヤリ」
試合は続き、飛雄馬に代わった高橋一三を中日の猛打が襲う
しかし飛雄馬はベンチの奥で…
ひっくひっく
そしてついに…
「伴、任せたぞ」川上に鋭く命じられて伴が後を追う
車に轢かれそうになった飛雄馬に「ばかやろう、貴様、死ぬつもりか!」
「死ぬ…? おれはすでに…」
「おい、言うな!…まさに死人の目じゃ…そんなにまでも…」
ふらふらと乗り込んで「…クラウンマンション」
「星、ここは東京じゃないぞ!」
「姉ちゃん!」「飛雄馬、おかえり…」
もはや飛雄馬は胎内回帰衝動の虜である
しかたなく同乗した伴は「おいっ、名古屋駅へやってくれいっ」と運ちゃんに命じる
抜け殻となった飛雄馬の肩を抱き、「生きるも死ぬもお前と一緒じゃい!」
試合は実に13-2の一方的な大差をもって終了
一徹とオズマをとり囲んだ記者たち、
「どうして星投手は大リーグボールを投げなかったんですかね?」
「コーチは手足、そいつは頭の水原監督に聞いてくれ」
水原は一徹の肩に手をやり、「今日は君が話してもいいんじゃないか」
「いや、お願いしますわい、長い間の**暮らしですっかり口下手になりましてな」
ヤモメも放送禁止用語なの??
「それに…ちと疲れた…」
「では私から発表といくか」と水原、「あれは紛れもなく大リーグボールだったのさ」
ボールをど真ん中におびき寄せて、すかさずバックスイング、そしてフルスイング
結果は満塁ホームラン、大リーグボールの末路というわけだ…
しかし、予測した通りに馬鹿正直にど真ん中に投げなくてもいいのでは、
と思うのだが、そのへん、どうしようもないのかしらん??
「勝負の世界は非情とはいえ、父がわが子から奪うのはあまりにも残酷すぎやしませんか?」
「中日入団の際にあの背番号84を希望した星一徹はこう言った――」と水原は答え、
「――『自分の気持ちはすべてこの背番号が知っている』とね」
「それはどういう意味でしょう?」
「さあ…」
立ちつくす一徹
「ようやく若獅子を倒した。わしは勝ち、飛雄馬は死んだ…」
死んで当然、ウワハハハ
だが若獅子は再びこのわしに牙を剥いてやってくるだろう
モーフィング…
しかし何度でも、全身全霊をこめて叩き伏せてやる! よいか、飛雄馬!
第120回★飛雄馬への予告
「壮絶な父と子の斗い」「大リーグボールついに死す」「その陰に謎秘める背番号84」
クラウンマンションに詰めかけるスポーツ記者たちだったが、
「なんやこれ?」
しかたなく記者たちは伴のところへ
張り紙は自分のアイディアだとあっさりバラす伴だったが、
じゃあもう一度!と背を向ける記者たちに、
「行ってもムダだぜ、あいつは灰も同然…俺があのマンションに届けたのは、星飛雄馬の灰だったんじゃよ」
一方、一徹の宿泊先「なかや」旅館
飛雄馬がオールスターを辞退したので、セリーグのチーム力を心配する記者たち
「心配無用、星がいなくてもオズマがいる」と一徹はどこ吹く風
そして干してあったユニフォームにアイロンをかけ始める
「そうそうそれ、その84の意味は何なんです?」
「答える必要はありませんな」
「そんな…せめてヒントだけでも…」
「それも答えたくありませんな」
「星さん…!」
「お引き取り願いましょうと言っているのです!」
そしてオールスター戦
去年と同様に花形は出場、今年は左門も代打要員としてベンチで待機
よせばいいのに花形の活躍をテレビで観戦している明子
やっぱり野球が好きなんだねえ
飛雄馬は灰のまま
「飛雄馬、つらかったらテレビ消してもいいことよ」(じゃあ見なきゃいいのにww)
「べつに…つらくもないさ…」
なぜって、俺は息絶えたんだ!
意外と元気そうじゃんww
「飛雄馬、オールスター戦に出ればよかったんじゃないの」
「なぜだい」
「大リーグボールが打たれたといっても、
それはオズマの特殊訓練があったればこそ、他の打者には打てないわ」
「何が言いたいんだ…」
「晴れの舞台で他の打者をなで斬りにしたら、少しは気が晴れるんじゃないかと思って…」
明子の台詞、どこか変である
「因果なことに、俺はお祭りはできん性分さ…」
絶好調じゃないとオールスターには出れない、とワガママな飛雄馬であった
それに、パの打者でもオズマの真似でヒットぐらいは打てるはずだと言い張るのだった
ちょっと出てくるよ
その夜――伴は信じがたい光景に、乗っていたタクシーをあわてて止めさせる
「あら宙太さん」
「どうしたんですか、こんなところで…」
「ご覧のとおり、アルバイトよ…(店の奥に向かって)レギュラー12リッター!」
「そこまで思いつめんでも…星の給料は今年いっぱい出るんですぜ」
「そうね、強いていえば、
自分自身のためというのかしら」
明子はGSの仕事が性にあっているようなのである
そして新しい客に「いらっしゃいませ…」と言いかけ、
アッ
なぜ花形と左門がドライブwww
「あなたがどうしてここに…」と花形
「昔の夢が忘れられなくて…やっぱり働くって素晴らしいわね」
すばらしいのはあなただ、明子さん、と花形は心の中でつぶやく
(以前よりもいちだんと美しくなった…)
「もしかすっと、あんたは星君の…」と左門はフシギそうに、
「ええ、姉の明子です」
「そうじゃろう、その澄んだ目でわかりますたい!」
「くぉらあ~!」と伴が割って入り、
「オールスター帰りで現れるとは残酷すぎるぞ、そうは思わんのか!」
「いや、べつにww」と花形はすましている
それから明子に向かって、「星君にひとつだけ言づけを願います」
「はい、何でしょう」
「『花形は信じ、そして待っている。大リーグボール2号との対決を!』」
「同じくこの左門もですたい!」
こいつらは一体何をしにきたのかww
一方、さまよう飛雄馬は、なつかしい長屋に迷いこんでいた
幼き日の落書きに指で触れる
ギブスを外して怒られて閉めだされ、
「あれから10年か…」まだ10年www
「あらためてトウチャンノバカと言わせてもらうぜ…」
入ろうとしたところで、中に一徹がいることに気がつく
父ちゃんがなぜ? そうか、オールスター中は中日コーチの仕事はないのか…
「母さんよ、わしを許すまいな…」と一徹はぶつぶつ話している
「今のわしは、あいつに負けられぬ執念の鬼…」
これが父ちゃんの本音か!
一徹はユニフォームを広げて亡妻の写真に見せ、「足し算じゃよ!」
足していくつじゃ!
「100、つまり完全じゃ!」
100は速水の背番号ですがwww
「そして、その足し算とは、血で血を洗う凄まじい戦いなのだ!」
剣豪版の一徹
背中に「飛」www
その死闘で、もしやつが勝てば完全な野球人となる!
ほとんど狂人のたわごとに近いものを聞いてしまった飛雄馬
「完全な野球人…む、むりだっ…」
やっぱりトウチャンノバカだーっ!と走りだす
その気配を感じた一徹、「母さん、あいつめ、やはり来ておったわい…」
今のは母さんへの説明であると同時に、あいつへの予告だったのじゃよ
イヤ、母さんには説明しなくてもいいからwww
いいか飛雄馬よ、いつまでもウジウジしておってみい、
こっちが16を飲み込んで完全な100になって嘲笑ってやるぞ!
ウワッハッハッ!
もう耐えられん!といつまでも走り続ける飛雄馬であった
(こちらも、これ以上おかしいのに耐えられん…www)
巨人の星 全11巻セット (講談社漫画文庫) ¥7,161