「兵庫県食糧費事件」
【課題】
兵庫県及び神戸市食糧費の実態解明と改善
【成果】
1人8,000円を超える支出は違法との勝訴判決
【効果額】
157億9,500万円
(1996年〜2006年の10年間で算出)
【当時の時代背景とご活動の経緯】
1996年 阪神淡路大震災復興会館(現在の三宮マルイ)で市民オンブズマン兵庫設立準備会を80人程で立ち上げた後、最初のオンブズマン活動だった。
当時、食糧費問題は全国的に話題となっており、本来は1人でも監査請求は可能だが、兵庫県では1万人以上の監査請求書署名が集まり、名簿処理だけで1ヶ月間かかった。
監査請求では、請求人住所は住民票記載住所でなければならず、異なるとカウントされない。
最終的に7433人となる。
当時の監査請求書の請求趣旨字数は1000字以内と定められ、住所・氏名・職業記入と捺印等が要る。
監査請求前に情報公開請求をすると不祥事が続出した。
監査請求の切り口は、兵庫県土木部の食糧費264万円のごく僅かなものから始まり、秘書課、財政課、東京事務所のものへと続く事になる。
監査請求では問題無しとされ、その後の裁判一審では土木部の支出の内、1人5,000円を超える金額が違法とされたが、兵庫県側が控訴、二審の大阪高等裁判所では1人8,000円を超えるものが違法との判決が下された結果、支出総額の約7割の返還となる。
現在、兵庫県は独自のルールを作り、食糧費支出は1人約1万2千円。裁判所の判決が出ても行政は言う事を聞かない。
東京事務所は官官接待のメイン。
当時、中央官庁から情報を得る為、各自治体はこぞって東京事務所を設置する悪い風土があった。
監査請求や裁判判決内容がニュースで報道されると、兵庫県と神戸市の食糧費支出は激減し、東京事務所の食糧費支出は84%削減した。
(1995.12.21 神戸新聞)
三宮の歓楽街、東門街では閑古鳥が鳴き、同街飲食店関係者からはオンブズマンのせいだと非難されたが、そもそも役人が税金でタダ酒を飲んでいたのが間違い。
以上。
ー今回の収支報告書ー
藤田孝夫 兵庫県議 (自由民主党 養父市 4期)
平成28年7月収支報告書で、事務用品メーカーアスクルから購入した代金をコンビニで支払った領収書を貼付しているが、コンビニ受領印が無いとの匿名通報に基づき、県議会事務局に確認すると、藤田県議側から説明があり、「領収書コピーの際、スキャナーが不明瞭だったので受領印だけが写らなかった」との事です。
その後、受領印がある領収書と差し替えられていたんだそうです。
以上。
ー市民記者 平尾デスクの視点ー
市民オンブズマン兵庫代表の森池豊武氏を再訪し、お話を伺いました。
前回インタビューの投稿で反響が有り、オンブズマンの社会的意義を研究し、同活動内容をSNS上で編纂する為、今後、不定期のインタビュー1回毎に1事件を深掘させて頂きたい旨を申し出、ご承諾して頂きました。
ご協力頂き、誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
しかし領収書をコピーすると、コンビニの受領印は写らないという事があるのですね。
日本の事務機器精度は世界トップレベルです。
リコー、キヤノン、シャープ、コニカミノルタ、富士ゼロックス等のメーカー開発者や営業マンが聞いたら憤慨しそうです。
コンビニの領収書そのものは有るので支払い記録自体に問題は無いのだから、コンビニ店員が受領印を押し忘れたと説明した方がより自然に聞こたかも知れません。
森池代表
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。