朝早く目覚めると外が明るい。
これはいけるかもしれないという期待感と
デジカメを鞄に詰め込んで家を出る。

外に出てみると、一部に雲があるものの
概ね晴れ模様。
なんとも清々しい。

いつもより一本早い電車に乗り
小学生と共に会社に向かう。
ドリカムの時間旅行を聞きながら
1990年に今のことを歌っていたんだなと
感心してしまう。

ふと、天気も良いことだし
通勤電車から見える風景を撮っておこう
と思い立ったのも
気分が高揚しているからだろう。

最寄り駅で降り、チラと遮光板越しに
光の射す方を見ると
既にそれは始まっていた。

オレンジに見える太陽が欠けていく。
そのスピードが予想以上だったので
会社に急いで行った。
一番乗りだった。

屋上に腰掛けじっくりと観てみる。
7時10分頃から観察を始めたのだが、
みるみるうちに欠けていく。
時の流れを感じる。

やがて日食が進み
やや薄暗く感じる時分、

分厚い雲の一団が
にじり寄ってきたのだった。

あれよあれよという間に
ちょうど一番綺麗なリングになるのと
ほぼ同じタイミングで
太陽が隠れてしまった。



これまでか。



と思ったそのとき、
うっすらと雲を通して
その姿を観ることができた。

肉眼でも観られるそれは
平然としていて
宇宙の神秘というよりは
ただただ自然とはこういうものなんだよ
ということを教えてくれた気がした。

いろんなことに興味を持とう。





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