この展開、去年と同じ、、、

と、本人には決して言えない状況になってしまった。

去年のこの時期、ワークショップ(卒業公演)の前、娘は卒業生ではなかったのだけれどバランシーン氏の『ラ•ソース』と言う作品のメインを踊ることになり、すでに疲労骨折していただろう右足の痛みを堪えながら公演を終えて、夏の間療養生活を送ることになった。

その一年後、どんなに気をつけていたことだとしても、また同じような状況に。

 

ダンサーは怪我と隣り合わせの人生だから、避けられないのが事実。娘もこの2、3ヶ月、毎日のクラスとリハーサルで、3作品のメインをこなしていたのだから、仕方ないのか。

 

唯一の救いは、娘の怪我に対する成長が感じられた。

お母さん、ドクターRの予約を取って欲しいの。と始まり、3週間前にポワントで軽く捻ったところが完治していないのだろうと察していた娘。ドクターに診てもらって、疲労骨折の手前のリアクションかどうか、MRIを撮ることになった。

その瞬間、ため息が溢れた。

 

前回の疲労骨折とは違う部分で、今の時点では痛みは軽いのが救い。

 

実は明日と明後日に重要な卒業公演のショーイングが行われる。

それによって、誰がどのショーに出るかが決定されるような感じなのだ。

 

ドクターのオフィスで別れて、学校に向かった娘から電話がかかってきて、

「お母さん、明日と明後日のショーイングは、私はやらないことにする。」

「今踊るのは、smart (良い判断)ではないと思うから」

と言うのだから、

思わず、「え、いいの?」と言ってしまった。

 

「大丈夫、もう先生方の決断は出てると思うから」

 

それ以上私の言うことは何もない。

 

今の予定では、2週間後にカンパニーの公演に4日出演する。

卒業公演が6週間後。

今休めば、回復する確率が高い。

 

メールを見た娘が嘆いた。

『あー!、明日のクラス、ゲストの先生が、 スザンヌ•ファレル!!』

バランシーンのミューズであった彼女がゲストで娘のクラスを教えると言うのに!

 

なんて言うこと!と嘆きたかったけれど。

一番悔しい思いをしているのは娘。

 

先を見て何を優先するか、その為に我慢しないとならない。

 

心配する夫も、

That's the life she chose. と悟らざるを得ない。

夏の終わりからカンパニーが始まる。

夢に向かって。回復するのみ。。。