(1度筋肉が落ちると戻すことが大変なのと、リハビリを兼ねて様子を見つつ、なるべく自分で動いてもらおうと思った。)

全面に敷くのは大変なので、とりあえずくろちゃんが通るルートに敷くことにした。

100均に売っているマットが滑りにくく、また小さいというところが便利だった。うちは猫が多く、吐き戻すことも多々あったので長い1枚よりも洗濯がしやすく、取り替えがきいてよかった(とはいえ長いマットも1枚で済むので適所に敷いた)。

最初は(よく分かっていなくて)マット上からすぐ外れて、滑って歩けなくなってしまっていた。しかし何度かマット上から外れそうになったらルート修正してやることを繰り返すとすぐにマットの上が歩きやすいことを理解したようだった。トイレも自分で行くことができた。
とはいえ、何かの拍子に倒れて動けなくなったりしたら大変なので、私が布団を居間に持ってきてくろちゃんと一緒に寝るようになった。くろちゃんが起きるのに合わせて起きられるか心配だったが、意外と目が覚めるものだった。くろちゃんがトイレに起きると自分も目が覚め、くろちゃんについて行き終始見守っていた。しかし見てなくても大丈夫ということが分かってくると、いつのまにか戻ってきたくろちゃんに「あにゃっ!」と起こされるまで眠りこけるようになった。


くろちゃんは外を散歩するのが好きだった。外に出られないようにいろいろしてからは出していなかったが、リハビリになるかと思い、家の周りを散歩させてみることにした。
外に出すとくろちゃんの雰囲気が変わったように見えた。どことなく体に力が入ったような感じだった。そして思った以上にスタスタと歩き出したので驚いた。まるで麻痺なんでなかったかのようだった。とはいえコンクリートの上だと少し足を引きずってしまい、カチャカチャと爪をする音がした。あぜ道に入ると土だから歩きやすいのか更に力強く歩いた。

こういったことが功を奏したのか、くろちゃんはだんだん普通に歩けるようになっていった。