スーパーカー第2シリーズ(SUPERCAR 1962)
解説
シルヴィアとの結婚式も無事に終えジェリーに更なるニュースがもたらされた。
それは1959年から翌年にかけて製作し1961年に放映された「スーパーカー」が好評で13話の製作続行が決定されたのだ。
そこでジェリーはより優れた作品にしようと決心する。さて撮影は1961年10月上旬からスタートし今度は全部の脚本をジェリーとシルヴィアが担当することにした。
第1シリーズからタイムラグがあったことからまるで別物の作品のように仕上がった。
主題歌も第1シリーズのマイク・サムスから彼が率いるコーラスグループ-マイク・サムス・シンガーズがボーカルを担当することになったのだ(バリー・グレイは曲にも改訂を加えている)。そんなところからも別物の印象を与えたのだろう。
また、後半13話の脚本、声優の欄にはシルヴィア・アンダーソンとシルヴィアの結婚後の姓がクレジットされた。さらに前半でマスタースパイとポプキス教授の声を担当したジョージ・マーセルが去って代わりにシリル・シャプスに変わった。
しかしそんなことよりも特筆すべきはこの後半13話のエンドタイトルから「スーパー・マリオネ-ション」という新しい言葉がクレジットされたことである。
つまりこの作品こそAPFテレビプロダクションの「スーパーマリオネ-ション」伝説の始まりだったのである。
特撮監督のデレク・メデイングスも正式にクレジットに自分の名前が入るようになり彼自身にとってもこの作品がターニングポイントになったのだ。
この作品から華々しい爆破シーンが作られるようになり後の作品で更に改良されることになった。
スタッフ
製作 ジェリー・アンダーソン
撮影 ジョン・リード
美術監修 レッジ・ヒル
編集監督 デヴィッド・エリオット
ライテイングカメラマン イアン・スチューサー
ダイアローグ監修 シルヴィア・アンダーソン
原案 ジェリー・アンダーソン、レッジ・ヒル
音楽 バリー・グレイ
編集 ジョン・ケリー、ゴードン・デヴィー
音声編集 ジョン・ペヴェリル
脚本 ジェリー&シルヴィア・アンダーソン
カメラ操作 ジュリアン・ルグリン、ゲオフ・メルドラム
人形監督 クリステイ-ヌ・グランビル、メアリー・ターナー
美術監督 ボブ・ベル
特撮監督 デレク・メデイングス
編集助手 デヴィッド・レーン
主題歌 マイク・サムス・シンガーズ
声の出演
( )内は日本語版キャスト
マイク・マーキュリー グレイドン・グールド(石原良)
ポプキス教授 シリル・シャプス(矢田稔)
ホレイショ・ビーカー博士、ミッチ デヴィッド・グラハム
ジミ-・ギブソン シルヴィア・アンダーソン
放映日
1962年2月4日~4月29日(英国ATV)
1965年3月~4月(第1シリーズを含む放映 フジテレビ系列)
製作 APFテレビプロダクション、ATV
配給 ITC
放映リスト
1、THE RUNAWAY TRAIN (31話 危うし!原子力機関車) 監督 デヴィッド・エリオット
2, PRECIOUS CARGO (34話 幸運を運ぶブドウ酒) 監督 アラン・パテイロー
3,OPERATION SUPERSTOCK (38話 とんだ風船旅行) 監督 デスモンド・サンダース
4,HI-JACK (39話 ハイジャック) 監督 ビル・ハリス
5,CALLING CHARLIE QUEEN (35話 気の狂った科学者) 監督 アラン・パテイロー
6,SPACE FOR MITCH (32話 ミッチ宇宙を行く) 監督 デスモンド・サンダース
7,THE SKY'S THE LIMIT (30話 消えたスーパーカー) 監督 ビル・ハリス
8,70-B-LO (33話 北極へ進路をとれ) 監督 アラン・パテイロー
9,ATOMIC WITCH HUNT (27話 謎の原爆) 監督 デスモンド・サンダース
10,JAIL BREAK (29話 脱獄囚) 監督 ビル・ハリス
11,THE DAY THAT TIME STOOD STILL (36話 誕生日の夢) 監督 アラン・パテイロー
12,TRANSATLANTIC CABLE (28話 海底のスパイ基地) 監督 デスモンド・サンダース
13,KING KOOL (37話 ドラム合戦) 監督 ビル・ハリス