みやびのこと
 
癇癪持ちで、大変だったとあの人が言うけど


だけど、私から見たら
ちょっと トンチンカン

雅が求めてる事に、
あの人が凝視トンチンカンな反応をする




それに、気づいたきっかけがあるの


あの人が、
「 梅ちゃん 背中痒い滝汗」 かいて


ここ?   違う真顔
ここ?  チーン違うって
こっち?  
もうちょっと右だって真顔雷



普段、穏やかな人が
かゆい かゆいってイラ💢イラして
声を荒げる



ふいに思ったのよね

「かゆいところに手が届く」

この感覚
 
みやびのかゆいところに
気づかなかったから
癇癪起こしたんじゃないかって

 



奥様のお母様が来た時は
癇癪を起こさないんだ・・

梅ちゃんといると
みやびちゃん一切癇癪起こさないし・


梅ちゃんと別れ
僕と二人になると
みやびちゃん なぜかぼけー
癇癪持ちになるんだ






「 おねがい髪の毛 やって」
「 髪の毛 やって」


初めて会った時に、雅が言ってきた言葉


それを聞いて、あの人

「 パパがやってあげたでしょう 
  ニコニコさっき髪の毛」


みやびの髪の毛
見たら、なんと輪ゴムなのよ真顔

それも、惣菜についてる輪ゴム

女の子の髪の毛にお惣菜の輪ゴムよ
ありえないわ この人真顔雷
センスのカケラもない
輪ゴムで分け目関係なく
ただ、二つにグシャっと結ぶだけ


惣菜を止める輪ゴム凝視
右が赤で左が

ありえないわ凝視ありえない


幼なじみだから
昔から良く知ってるけど
男兄弟の長男だから、
女の子が何を好きか
基本 知らないのよ


「他にゴムないの?」

「 あるよ 色つきのゴムニコニコ
  可愛いのは、とってあるんだ」


「 それ 真顔 輪ゴムよ」



仕方ないから、輪ゴムでやったけど
編み込みをしただけで
すごく満足な顔をして笑った雅



女の子の髪の毛に緑の輪ゴム
・・これはダメだわ凝視
全くダメに決まってるわ




雅が癇癪を起こす

あの人は意味が分からない
理由がないと言ってたけど


違う
雅が、癇癪を引き起こす理由と意味が
あの人が気付けないだけ


雅は雅なりに
意味も理由もある事で癇癪を起こしてる


かゆいところにニコ全く届かず



その 例えがコレ


ここが、かゆいけど
自分で手が届かない
そこを気がついてくれないから
それを伝える語彙力がまだない
癇癪を起こすしか伝える方法がない


それを見つけた事で 雅の癇癪がなくなった事もあるし
それをやめた事で 雅の癇癪が落ち着いた事もあるし
それを理解した事で 雅の癇癪が減った事もある



かゆい 何とも言えない感覚
人って、痛いところは、限度はあれど
我慢しなくてはいけないと思う



だけど、かゆい
かゆいのは我慢はできない

自分でかけない場所だと
誰かに、かいてもらいたくなる

かゆいところに手を向けてくれる存在
それを感覚として、持っていたのが私




 

かゆいところに手が届かない
一番は赤ちゃん

 赤ちゃんはむずかる

むずかり出すと泣くのが赤ちゃん


これかな?
これかな?

あっ ここね

かゆいところに
ピンポイントで当たると
かゆみがとれて、気持ちいいになる


違うところをかくと痛いになる





かゆいところに、手が届く





微妙な感覚

最初に私に会った時

「  髪の毛 やって 」



人間には、得手不壊手がある




男の人でも

料理も出来る
掃除もする
洗濯もする



父親一人でも 
家事が得意なる人もいる
好きな人もいる

母親だからと言って
女性だからと言って

家事全般苦手な人もいる



女の子の髪の毛を結ぶ




だけど

「クルリンパ」

この言葉だけ聞いて、やり方がすぐ分かる
男性の方が女性より少ないと思う


シュシュ バレッタ カチューム
カチューシャ バンスクリップ
バナナクリップ マジェスタ


これだけでない ヘアーアクセサリーの名前
女性より知らない男性が多い


ゴム一つでも、種類がある


髪の毛にアレンジを加える
髪の毛をコテで軽く巻く
耳の横だけクルクルにする
お団子にする
洋服にあった髪の毛の飾りをつける

全体のバランスを見て髪型を決める


結ばなくても綺麗な髪の毛になるよう
きちんとドライヤーをかけて
ブラシできちんととく


 
父親 一人でここまでは分からない


小さな頃から
女性は男性よりも自分の髪の毛を触れる機会が多いから
分かるだけ


ある意味 当たり前なのよ
分からないし出来ないのが





雅が言う「  髪の毛やって」

これは結んでではなく
可愛いく「髪の毛やって」なのよ

みやびに言われただけで
その意味が分かった



みやびも、言葉にしたいけど
やってもらった事がないから

具体的に伝える言葉が 
見つからないから分からない


だから ただ 「  髪の毛やって」


それに、父親は知らないからきづかない
髪の毛はもうやったから
癇癪を起こしても、的外れな事ばかりする


ただ結ぶだけだけじゃイヤなのが女の子











次の日に行く時に、雅へのお土産

髪の毛のゴムや可愛いピン
女の子が好きなキラキラした
ジュエリーボックスに入れて持って行ったわ


目を、キラキラさせて
飛び跳ねて喜んで
私に抱きついて離れない




お昼だったから「  何か食べに行こう」

 また「  髪の毛やって」

「  もちろんよ」
 
「お母さん 服 選んで」

みやびのタンス見てびっくりしたわ

何?この人  

女の子の洋服を選ぶセンスがないのか
雅に似合わない物ばかり着せてる

なぜ? 緑のラガーシャツ?
男の子が着るような服を着せてる


コテも持参していたから
ポニーテールにしてから 
コテで巻いてふわふわにしたら

男の子みたいなラガーシャツを着ても
ボーイッシュに可愛く見えるように
デニムのリボンの大きなゴムをつけた


そしたら

「 これ これ これお願い

雅は、興奮すると同じ言葉を三回繰り返す癖がある


「  保育園の子は みんな可愛い髪の毛なのに
 雅ばっかり普通結び」
 
ある意味 仕方ないよね
「 まぁ君 男兄弟だったしね」

なんか 笑えてきて
センスのカケラもない
この人が選んだお洋服が入った雅のタンス


この人なりに、一生懸命だったのよね



そして、昼ご飯

「  みやびちゃんは、
 マクドナルドのチキンナゲットは
 食べるんです 」

だから、今日はマクドナルドに行きましょう

えっ ( ・∇・)  マクドナルド?






マクドナルドが好き
吉野家の牛丼 玉ねぎ抜きは食べる

雅の食をまずは直さないといけない
この攻撃性が瞬間で強く出るのは
食の乱れも一因している


だけど、この人 案外 呑気

みやびちゃんも大人になれば 
いつか食べるようになると思っている

野菜を一切 口にしない
父親 一人では絶対にいつかでも食べない


 

「  お風呂の中で
 パパに秘密のお話を二人でしようね」


「   雅ちゃんが 一番 今イヤな事は何?」


保育園は 皆 ママがお迎えに来たり
パパが来たり ママとパパが来たり
おばあちゃんが来たり
おじいちゃんが来たり するけど

雅ばっかり 雅だけね

おばあちゃんでもない 
おばあちゃんみたいな吉田さんが来るの

先生が 「  ママが来たよ」って皆に言うのに
雅だけに 「  吉田さんが来たよっ」って言うんだよ


そしたらね

みんなが 吉田さんが来たよ」
「  みやびちゃん 吉田さんが来たよ」

みやび おばあちゃんでもない
おばあちゃんみたいな吉田さんが
保育園にお迎えに来るのが イヤなんだもん
ママに迎えに来てもらいたいんだもん  


パパに言うと

「  みやびのママは お空にいるから
 保育園の迎えには来れないって言うんだもん」


だけど 空見てもママなんかいないんだもん
空見てもママなんか見えた事ない


ママは星になったってパパが言うけど

星になったママなんか
もういらないって言ったら
パパが怒るんだもん

みやびは 保育園にママに迎えに来てもらいたいの



「  じゃあ おばちゃんが迎えに行くのはいい?」

うん  *・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*


ここからみやびちゃん大改革作戦の始まり





雅はパパとママ これは両親に向けた呼び名
私は お母さん
自分にはママがいて
私は本当のお母さんではないのは
きちんと理解している


だから、パパとお母さん



私は、みやびのことが分かる



自分が知らない感覚を知ることが
あの時に気がつかなかった 息子の気持ちに
一つ ひとつ気がついたのは
私では気がつかなかった事を
息子と同じ男性である
あの人が私に教えてくれたから


息子は、「  全く余計なお世話」だと笑うだろう



あの息子の 偉いところはね

お宅の娘

あなたは 二つ結びぐらいしかしないでしょう




あの子
「 髪の毛やって」をうちの息子に言う

うちの息子 器用だから

「 この子 美容師も天職かもしれない」

と 思ったわ