昨日、久しぶりにブログを書いたら、

ありがたいもので、

沢山のアクセスをいただきました。

感謝いたします。


それにしても、

全然書いていなかったので、

amebaのいろいろな「しきたり」というか、

やり方が変ってしまって、

なかなか思うようにいかないです。

まあ、俺のブログはそんなに凝ったつくりをしていないので、

基本、文章を楽しんでいただければと思います。


さて、さきほど、

駅前商店街をぶらつきながら、

月末の支払いなどに行って参りました。


つまらねえ商店街ですが、

20年も住んでいると、

まあ、いろいろそれなりの変化もあったりするわけで。


今年の夏に

小鳥屋がつぶれました。

何故つぶれたかの本当のところは分かりませんが、

店主のジジイの「閉店宣言」が

7月末に貼ってありました。

↓これです。

(この写真をどうやって縦方向に戻すのかが、

わかりません)


ジジイの「宣言」を読んでみると、

「寄る年波には勝てず……なんちゃら」

とか書いてあります。


あ、ちなみに、

連れ合いのババアは

タバコ屋を同店内で営んでおりました。

つまり小鳥とタバコの専門店、

という誠に奇妙なコラボショップだったのです。


まあ、今時、

タバコ屋も儲からんし、

小鳥屋は更に儲からんでしょう。

というか、俺はこの店で、

小鳥を買っている人を

20年の間、

只の一度も観たことがありません。

ジジイは、

小鳥を積極的に販売するよりも、

趣味の「伝書鳩」にうつつを抜かしていたのです。

ですから、集う客は、

ジジイの鳩仲間ばかり。

その鳩仲間たちがババアのタバコを買うというような、

営みだったのです。


しかし、俺は不思議です。

ジジイは廃業を「寄る年波」のせいにしていますが、

20年前にこの街に越してきたときから、

ジジイとババアだったし、

小鳥屋なんてものは、

死ぬまで商いができるからやれるのだと思うのです。

つまり、「お勤めに不向きな人」がやる仕事だと思うのです。

俺がフリーランスの編集者&ライターであるように。

加えて、ジジイは「仕事」などせずに、

ババアのタバコの僅少な売り上げで、

コラボショップを運営し、

自分は鳩三昧の生活をしていたのですから、

「寄る年波」で今更やめるというのは、

どうにも意味がわかりません。

むしろ「年波」が寄ってからやるような商売だと思うのです。


かつて、

真隣に「焼鳥屋」があった頃、

拙宅に遊びに来たナンシー関が

「小鳥屋の隣に焼鳥屋って、

藤子不二雄Aの漫画みたいな安っすいブラックジョークだね」

と評して、

さすがだな、と感心したものでした。


まあ、ジジイとババアは、

どこかに桃源郷を見つけたのかもしれません。


今日、前を通ったら完全に更地になっていました。


俺は、売れ残った小鳥の行方が少しだけ気になるのです。


なんともはや、

つげ義春さん的世界だなあ、としみじみしています。