もう、ちゃっちゃと、
風呂に入ったぜ。
いつ何が起きるかわからんから、
シャワーだけだけど。
軍隊式だ。
もちろん、
念願のキャン玉洗いもしたさ。
ところで、
何故、俺はキャン玉洗いに固執するのか?
以前にも書いたはずだが、
何年か前に、
俺は原因不明の
「キャン玉袋かぶれ」になった。
ある日、突然である。
パニックになり、
なんでも診る駅前のババア医者に駆け込んだ。
ババアは、
「診せなさあぃ」
とかなんとか言った。
そんで、
俺のかぶれを
ルーペで見て
「あーら、かわいそう」と
ぬかしやがったんだ。
かぶれ自体は、
ババアからもらった、
謎の軟膏でみるみるうちに治ったのだが、
以来、俺はキャン玉かぶれがトラウマになってしまった。
例えば、
避難所に逃げたとする。
ただでさえ医療がままならないというのは、
被災地の現状を見てもよくわかる。
需給バランスと人道的見地から、
当然、命に関わる患者から優先順位がつけられるだろう。
そんなとき、
俺がまた、
原因不明のキャン玉かぶれにでもなったら、
とおもうと恐ろしくて、
夜も眠れない。
なので、昼寝する。
もちろん、
被災現場に、
キャン玉かぶれの専門医がいてくれるなどという、
夢のよーな話を期待するわけにはいかない。
ならば、
我がキャン玉は、
我で死守するというのが、
俺というゴトーちゃんの
サバイバルマニュアルの第一項である。
平時でも、
駅前のババアのところにたどり着くまで、
結構な時間がかかったんだ。
いろいろイエローページとか調べたりしてな。
イエローページには、
「キャン玉のことならお任せあれ」
なんつー医者は誰一人載っていなかった。
こんな非常時で、
俺のキャン玉を診てくれる医者は、
誰もいないと考えなくてはいけないだろう。
アメリカ海兵隊のマニュアルに載っているか調べようかな。
「非常時のキャン玉かぶれに関する注意喚起」。