「重要ポジションにつく」

である。


現在なう。

日本国で重要ポジションと言えば、

厚生労働大臣とか

外務大臣であろー。


俺にオファーが来るのか?

イヤである。

お断りである。

あ、でも給料によっては、

まあ、引き受けてもいいかな。

いくらぐらいもらえるのかなぁ?

前払いでくれ!


しかし、

俺の半生、

まったく重要ポジションについたことねーなあ。

いわば

「無印ポジション半生」である。


10年ぐらい前に、

町内会の班長になり、

会費を集めたり、

回覧板回したのが最後の重要ポジションである。


あ、思い出した、

ポジション。

中学2年のときであった。

俺は野球部だったのだ。


ある日、遠征した。

で、俺は、

セカンドたったかのポジションで試合前のノックを受けた。

セカンドと言えば、内野の要、

重要なポジションである。


その日俺は、

試合に出られるかどーかすら、

怪しかった。

なので、俺はいいとこ見せよーと、

必死でアピールをしたのである。

監督がフライを打ち上げた。

これをうまくさばけば、

もしかしたら、

試合に出られるかも、

とおもった俺だったが、

目測を誤り、

ボールは俺の鼻を直撃。

鼻血ブー。

そのままベンチへ。

チームメイトのみならず、

相手の選手やご父兄の皆さんにも

笑われた。


もう、俺は、

馬鹿馬鹿しくなって、

パチンコでもして帰ろうかとおもったが、

友達のおとっつあんの車に乗っけてきてもらった関係上、

そーも行かず、

風景などを愛でながら、

試合が終わるのを待った。

そして、野球が嫌いになった。

ついでに、重要ポジションも。


さて、その中二の終わりに、

時期生徒会長を決める談合があった。

生徒会担当の先生たちと、

めぼしい生徒何人かで、

あらかじめ談合して、

選挙をスムーズにやろーという、

教育現場にあるまじき、

恐るべき談合であった。


先生が、

開口一番、

「ゴトーちゃん、会長になれ!」

と、切り出した。

俺は、野球部の練習試合以来、

重要ポジションが嫌いになっていた。

なので、俺は、

「イヤだ」と言った。

先生が俺に打診したのは、

2年生の総元締め的なポジションにいたからである。

そのまま、するっと横滑りで、

生徒会長になれ、という主旨であった。

まっぴらゴメンである。

「なれ!」

「イヤだ!」

という問答を暫し繰広げた。


俺は、早く帰宅し、

「銀座ナウ」を観たかったので、

折衷案を提示した。

「会長は俺の幼馴染の●●ちゃんという、

寺の息子にしよー。

ただし、これはあくまでも、

お飾りだ。

俺は副会長になって、

実質的なことをやるフィクサー的ポジションにつくから、

これで手を打たないか、先生」

我ながら、とんでもねーガキである。

しかし、先生は、

「お!ナイスアイデア!」と、

称賛し、

俺は、とっとと帰宅し、

「銀座ナウ」に興じた。


で、数日後、

まんまと談合どおり、

寺の息子である●●ちゃんは、

そんな談合のことを露ほども知らず、

会長に選出。

俺は予定通り副会長になった。


そんな俺の「重要ポジション」の思い出であった。

おわり。