金曜日の朝一、

冷蔵庫がぶっ壊れた。


そこで、かねてより、

眼をつけていた、

最新冷蔵庫の在庫と値段を確認するために、

行きつけの家電量販店に電話した。

安さ世界一を目指す、この店を仮にKとする。


電話に出たあんちゃんは、

Kにしては、

めずらしく丁寧であった。

しかし、俺が指定した銘柄の商品は、

人気商品らしく、店頭在庫がないとのこと。

この商品は、安い割りに、

性能がよく、

俺のよーなボンクラ平民がこぞって買うのだという。

まあ、そんな風には言っていなかったけどな。

でも、まあ、人気商品というのは、

そーゆーものである。

逆に言えば、

「値段に糸目つけないから、

10分以内に持ってきて」

というセレブ買いするよーな人には、

人気がないのである。


このあんちゃんを仮にTとする。

Tは直ちに、俺んち近辺の店舗を、

コンピュータで調べてくれた。

しかし、どの店舗も在庫切れ。

しかし、Kの倉庫にはあるという。

最短で火曜日には配達できるという。

え?火曜日?

しかし、ないものはしょーがない。

更にTは、

「そのためには来店していただき、

13時までにご購入していただくことが、

条件です」

という。

13時までになぞいけねーし、

俺一人で、そんな暴挙には出れない。

せめて、妻が帰宅する5時すぎまで、

なんとかならねーのかよ、T?

しかし、5時だと、配達が水曜・木曜に引き伸ばされるかもしれん、とT。


そこで、俺は、

「とにかく買うから、

それを前提に商品発注をかけてくれ」

とごり押しした。

Tはさんざん電話口で悩んだ挙句、

「わかりました。今から発注します」

と、約束をした。

あ、そうそう、店頭価格も参考までに聞いといた。

まあ、こりゃ目安だな。

世界一を目指すKは、

総ての商品に対して

「価格はご相談ください」である。



ああ、助かった。

火曜日とはいえ、

なんとか、最短でどーにかなりそーだ。


あとは、妻が帰宅し、

商品を買い、

値段交渉するだけである。


そーして、フライデーナイトが始まった。