「優柔不断」
である。
なめてもらっちゃ困るのである。
俺は、「優柔不断歴」約半世紀のゴトーちゃんである。
ボーン・トゥ・優柔不断である。
思い返せば、
母の腹から、
この世に生まれいずるときも
苦悩し、悶絶し
「ああ、どーしよっかな?生まれるの面倒くせーな」
と、思いながらも、この世に登場したゴトーちゃんである。
まるで、太宰か芥川かの如き、
出生秘話である。
そー言えば、グーテン・モルゲンをおせーてくれた、
ドイツ人にも
「ゴトーちゃん、ユー、ジュー、フダンケ、シェーンですね」
などと、罵られ、嘲られ、
「何を、このゲルマンやろー!」
と、取っ組み合いをしたほどである。
俺はそいつに、ジャーマン・スープレックス・ホールドを
お見舞いしてやった。
しかし、俺は本日、
更なる優柔不断に陥る予定である。
なんせ、車で、築地くんだりまで行くのである。
自宅から、20キロぐらい先に位置する、築地。
まず、左折右折で優柔不断。
車を停める場所で優柔不断。
どこの喫茶店に入るかで優柔不断。
切り上げの時間で優柔不断。
「なんとかヨロシク」と優柔不断。
こうも、優柔不断を重ねると、
字面に関して、俺は気付いた。
俺は字面にちょっくらウルサイ。
「心優しくて、頭が柔らかくて、決めつけることを決してしない」
すばらしいじゃねーか!
優柔不断。
ビバ!優柔不断である。
とかく世知辛い世の中で、
このよーな広い心持ちで生きていると、
人から、やっかまれるものである。
だから「優柔不断」は立場が悪いが、
実は真逆であるということが、
ゴトーちゃん的解釈で立証された。
俺は堂々と、
左折右折を迷おうじゃないか!
それが「人の道である」と、
孔子や孟子などが言っていたよーな気がしてキター!