たった今、
臨死体験をしたのである。
ヘクトパスカル的なもののせいで、
床に対して、垂直な姿勢を保てなくなった俺は、
ちょっと、布団に横になってみた。
横になると、生き物というものは、
眼をつぶるよーで、
俺も生き物なので、眼をつぶった。
すると、なんということでしょう。
とても「幸せな気持ち」になってきたではありませんか。
俺というゴトーちゃんは、
不幸続きの半生を送ってきた、
筋金入りの、
「ハードラック・マン」である。
俺は思った。
「死ぬというのは、こういうことなのか」
横になって眼をつぶり、
幸せな気持ちになる。
それが、死。
そんなことをうつらうつらと考えていたら、
マブタの奥に、キレイなお花畑が見えてきて、
向こうのほうで、俺の大好きなバズライトイヤーが
俺を呼んでいる。
そーこーしているうち、
ショパンの「エチュード」がパワープレーし始めた。
ああ、俺は天に召されるのだな、
それもまたいいかな・・・
と、思った瞬間、
火災保険料を支払っていないことを思い出した。
期限は、今月末までである。
あ!と、跳ね起きた俺である。
なかなかに現世はバードラックである。