「手こずっていたことがクリア」
である。
思い返せば、
俺の半生、
「手こずり半生」であった。
岩谷テンホーの次回作を
ゴトーちゃんの
「手こずり半劇場」にしたい、と
先ほど、東スポからオファーがあった次第である。
しかし、
11日からの名古屋場所は、
なんとか手こずらずにクリアしたい。
なんせ、俺の一世一代の大勝負である。
ゴトーちゃん、大相撲デビューである。
10日の夕方、名古屋に前ノリする俺は、
直ちに対戦相手である白鵬と打ち合わせ、
その後、栄でエロビデオを買うことになっている。
しかし、俺と白鵬が、
いくら、綿密な打ち合せをしても、
必ず手こずらせるやつが出てくるのが、
今の相撲協会である。
しょーがないので、
俺は、深夜の東山動物園前に、
全力士、全親方、行司、
露払い、太刀持ち、
警備係TAKASAGOなど、
関係者全員を招集し、
訓示をたれる。
「えー、やってまいりました、
尾張名古屋まで。
明日からの本場所では、
くれぐれもゴトーちゃんをてこずらせないよーに、
諸問題を各々クリアするよーに。
あー、それと、
俺の四股名は岩転山だ。
読みはロケンロールだ。
いわてんざんじゃねーからな。
間違えて手こずらせんなよ。
尾張よければすべて良し、
なんちゃって」
サイテーな訓示である。
そして、俺は、
永谷園の偉い人と会い、
「手こずりなき懸賞金の渡し方」について、
打ち合わせるために、
夜の栄のキャバクラに行かねばいかんのである。