ゴミを捨てに行ったのある。
そしたら、『広辞苑』が捨てられていた。
古い版だが、状態は良かった。
一方、俺という人間は、
文筆活動、編集活動を生業としていながら、
『広辞苑』というものを持っていなかった。
「渡りに舟」である。
あ、いや、使用法が違うな。
これは、後で広辞苑で調べてみよー。
というわけで、
何の躊躇もなく、拾わせていただいた。
しかし、考えてみれば、
『広辞苑』を捨てた人というのは、
どーいう人なのだろー?
ご案内の通り、
『広辞苑』は知の泉と聞いている。
聞いている、というのは、
今朝まで、俺は『広辞苑』を持っていなかったがために、
知の泉だということは、
伝聞でしか、知らなかったのである。
サルベージして、
中をぱらぱらしてみると、
なるほど、知の泉である。
これを捨てた人は、
もはや、『広辞苑』の知恵を丸暗記した人か、
それとも、知恵を放棄した人か、
どちらかだろー。
あ、電子辞書買ったのかな?
ジャパネットたかたで。
ま、ともかく俺は三文の得で、
知恵をゲットしたのである。
(三文の得の意味も調べられる『広辞苑』)