「思いのほか歓迎される」

だそーだ。


これで、

「本日の俺の運勢 1、2」と

リンクした。

お見事である。


すなわち、

ガットギターをポロンポロンしながら、

「ムード歌謡メーカー」になった俺は、

夜の神田を練り歩く。


あ、大変なことを忘れていた。

ギターで両手が塞がり、

「ダンベル」が持てなくなってしまうではないか !

俺としたことが・・・。

落し穴であった。


しかし、嘆く傍からいいこと思い付いた。

ダンベルは腰にぶら下げることにする。

遠目、酔っ払いからは、

「ひょうたん」に見えるであろー。

現代の豊臣秀吉である。

サラリーマンは思う。

「ああ、大望を胸に秘めた人がいる」と。


(以下、サラリーマンの心象風景)

田舎から出てきて30年。

夢も希望も、この東京砂漠で朽ち果てた。

(以上、サラリーマンの心象風景)


サラリーマンは、

酔っ払いすぎて、

2行ぐらいしか、

自分のことを思い出せなかったのである。


そして、サラリーマンは、

俺に声をかける。

「お兄さん、夢があるんだねぇ。なにか一曲やっとくれよ」。


しかし、本日の俺は、

「流し」のよーに見えていて、

実は作曲中なのである。

なので、

「ご要望にはこたえられん」

と、サラリーマンに告げる。


「そんなつれないことを言わないで」と

懇願される。


しょーがないので、

俺は、

『夜の銀狐』を熱唱する。


しかし、サラリーマン。

「なにそれ ?

誰の曲 ?

全然しらないよー。

尾崎やってよ、尾崎 !」

と、無理を平気で言うだろう。


そのうちに、

どんどん人が集まってくる。


俺は何故か、

サラリーマンのリクエストである

「盗んだバイクで走り出し~音譜

という、皆は知っているけれど、

俺はよく知らない歌の伴奏を、

いつの間にやら、させられる。


そして、どんどん集まる客が、

次から次へと、

俺に尾崎の曲を伴奏させる。

しょーがないので、

俺も作曲を一時中断し、

それに付き合う。


すると、俺の周りに百人ほどのサラリーマンが、

押し寄せ、

皆で尾崎の大合唱。

「サイコーだね ! 尾崎とお兄さん !」

と、皆から思いのほか大歓迎されるのである。


そして、神田には、

思いのほか

「尾崎世代」がいるということに、

驚く俺なのであった。