http://ameblo.jp/turtlehaze/entry-10444814485.html の続き
まだ開場まで時間があったので、車の中で待機していたのだが、どうも「ミックが来る」とか「来ない」とかいう、関係者と思しき人たちの声が聞こえてきた。「あれれ?」と妻と顔を見合わせ、だめもとで「入り待ち」をしてみることにした。
そしたらものの10分もしないうちに、黒塗りのストレッチがやってきた。
人だかりは、我々も含め30~40代と思われる男女約十数名、誰一人大声など出さない。
そのうち、女性2人組が車に向かって、これも押し黙ったまま、手を振り始め、それにつられて、その場にいた全員が手を振った。
そしたら、後部座席の窓がすーっと開いて、なんとミックが、顔を出し 手を振り替えしたではないか。
それでも誰も歓声は上げなかった。
僕はその状況がたまらなくおかしくなった。
世界のミック・ジャガー(それも今やマイケル・フィリップ・ジャガー卿)が、来るというのに、入り待ちしているのは十数人、それもいい歳をしたおっさんとおばさん、そして、だまーって手を振るだけ。さぞや日本人はなんという奇怪な人種だろうと思ったことだろう。
その日の演奏は最高だった。それまで観た日本公演で一番よかった(来日前に『ニュース23』のすっとぼけたインタビューでキースが「横浜は初めてだから楽しみにしている」と言っていた。
その証拠にキースはとてもエモーショナルで、マックス・ミラーからパクったといういつも決め台詞「ここは最高だぜ、まあ、どこでも最高なんだけど」というとおりいっぺんのMCではなく「やったぜ、俺は横浜にきたぜ、最高の観客を前に俺は絶好調だ」と言った)。
偶然にも入り待ちをして、ミックを近くで観たことも手伝って興奮は最高潮だった。
改めて、ミック・ジャガーはすごい! と思い知らされた(90年代のミックを観ていて「この人はもう、音楽が好きではないのかしら? お金儲けの手段でしかないのかな?」と思っていた)。
そのあとのぐだぐだの東京ドームでの演奏も、高いチケット代もどーでもよくなった。
完全にストーンズ・モードに入ってしまったのだ。