前回は呼吸とボイシングポイントについて、かなり突っ込んで具体的に記述してみましたが、実はほとんどの人が無意識に「感覚」で行っていることです

 得意なバランスで音を出しています

 不得意なフレーズが吹けずに、なんだか全体的に調子が悪いという時を「スランプ」と言います

 

みなさんいろいろな事情で限界に突き当たるときがあると思います

私も29歳でバランスが崩れて・・・その前から兆候は現れていたのですが・・・留学したり、これはという先生について勉強をしました

 

私が高校3年で師事した先生は伝統的正統派の教育をしてくださり時間はかかりましたが順調に育って東京芸大に3浪して入学しました

そこで出会った課題はハイトーン

どうしても音域が足りないのです

今のように情報があふれている時代ではなかったのですが、幸運にもパイパーズから「マジオシステム」という画期的なハイトーンの本が発売されるというので、発売前から伊藤先生にゲラ刷りを手に入れていただき練習しました

結果、すぐにダブルハイBが出てびっくり!!

シラブルを利用した音域拡張のテクニックでした

でも、引き換えに豊かな低音を失いました

 

豊かな低音を再び手に入れるのは10年後のフランス留学の時でした

デスタンク先生は瞬時に治しました

 いわゆる「ピボットシステム」です

 楽器の角度を水平にすることで良好な低音のバランスを手に入れる方法です

このようにテクニックの学習はとても楽に障害を超える力になります

 キツイ曲が続いたり本番の連続で疲労がたまって無理が利かなくなってスランプになることもあります

 スランプを乗り越えるには崩れたバランスを取り戻すための学習が欠くことのできないことです


ただ、自分ではわからない事が多いので信用できる指導者に相談する事が大切です

年齢は関係ありません🌸