金管楽器を演奏するにはかなりの体力が必要です
中学生は本当に体力があります
高校生もあります
25歳までは本当に体力があります
そして30歳の壁を越えるのが結構大変です
技術的にも頭打ちの上に体力がはっきり落ちてきます
この壁を乗り越えるとある程度続けることができます
30代はまだまだ無理が利きますので経験と相まってとても活動が活発化します
そして40代50代60代と体力はやはり落ちていきます。
計画的に乗り切ろうとしてもうまくいきません。
何しろ多分初めて経験することですから。
先生や先輩に聞いても個人差がありすぎて、なかなか的確なアドバイスはもらえないものです。仕事が忙しいと本当に調子が悪くなります。休めないと苦しいです。肉体の限界はどうしようもないことですから、自分にできることをやるしかありません。限界を受け入れ、その中でいかに表現するかを計画的に実行するしかないのです。
限界を受け入れるのは大変です。アスリートは20代で直面することですから、演奏家はかなり遅いのですが、受け入れるのは本当に大変です。
でも演奏家にとっては、体力以外のことがあります。それは「表現力」です。音色や音のタッチ、微妙なニュアンスなど歳をとらないと表現できないこともたくさんあります。
技術的には「いかに練習量を少なく」しかも「効率的にテクニックを向上させていけるか」が課題です。テクニックの向上は諦めてはいけません。停滞した流れは腐ってしまいます。
ベッケの名言があります。バラしていいのかな???
本人が言っていたのでびっくりしましたが
もっとコンサートやって欲しいと話していた時に
「ベッケはノスタルジーだから」
「ファブリスやユルゲンが上手いからもういいじゃん」と
欲がない(^^;;
びっくりしました。
確かに時代は変わってジョーの時代も終わったように思いますが、やはり小粒のように見えるのは私だけでしょうか?
ベッケとジョーは時代を変えました。好き嫌いはあるものの、今の世界のトロンボーンの流儀はこの潮流を確かに引いています。世界が狭くなってしまい、どの国の奏者もこの二人の影響を強く受けています。
これから現れる大きな次の個性は、この二人の個性に匹敵するものが求められます。