緑 はじめです
小説「父からの手紙」小杉健治著を読みました。
2003年に出版された小説です。
個人経営の会社が大企業にどう立ち向かうか苦悩が書かれていて、地方都市でシャッター商店街という言葉が出始めた頃なのかな~と思い読みました。
中学生の時父親が離婚して家を出ていった麻美子。
麻美子と弟の誕生日には毎年父親から愛情たっぷりの手紙が届きます。
父親が家を出て10年後、麻美子の婚約者が殺害されます。
一方で圭一はある理由で10年間服役し社会復帰を目指します。
物語は麻美子と圭一を軸に進んでいきますが、どこで二人がかかわりあうのか、だんだんと接点が見えてきます。
度重なる不幸ですが、最後まで読むともっと他の選択肢があるではないかと思ってしまいました。
でも八方塞がりな時の苦悩が丁寧に表現されていると思います。
小杉健治さん、偉そうにごめんなさい
