長男は、子どもの頃から、学校の先生になりたかったんです。
大学受験のとき長男はそこそこの成績で、国立大学の教育学部の偏差値に手が届くには、かなり遠い道のりだと、本人も自覚していました。
そこで、推薦はないかと探したところ、教育学部の推薦枠があるのは、体育、音楽、美術、なんかの教科がほとんどでした。
息子は、体育も特に秀でてないし、音楽も普通だし、美術はあまり得意じゃなかったんです。
そこで、頭に浮かんだのが、『家庭科』
そう、息子は、家庭科の先生を目指す事に決めたんです。
そのときの(高3)担任の若い女教師は、
「児童教育なんかにした方がいいんじゃないの? もう少し考えてみたら?」
と、言ったそうな。
息子は、「せっかく考えて決めたのに」と、ぶつぶつ言ってました。
2,3日後、息子は先生に
「よく考えたけど、考えは変わりません。」
と、言ったそうな。
で、教職の取れる食物学科を推薦受験しました。
1っ回目は、次点で不合格。
同じ大学の2回目の推薦受験で、合格をいただきました。
で、きょう、教育実習のために、帰ってきました。
初志貫徹。
あとは、どこか、家庭科の教師として、採用してもらえたらいいなって。
家庭科という教科は、受験に関係ないから、のびのびと指導ができるし、
男子も女子も、楽しく家庭科を学ぶ事ができたらいいのになって思います。
そういう教師になってくれたらいいなぁって。
よくぞ家庭科に決めた、って、あたしはとても誇りに思っています。
そうそう、息子が高校卒業後、スーパーで高3の担任の先生に偶然出会いました。
先生は
「スイマセン、志望校を決める時に、余計な事を言ってしまって。本人の意志を尊重しなくてはいけなかったのに。」
って、おっしゃってくださいました。