今朝は早朝7時半から、ビルヤンに次ぐ名物”PERDE PILAV"(ペルデ・ピラウの見学に伺った。

      ここLOKANTA・OSMANで食べれると言う話を聞き、昨日アポを取って早朝伺うことにしていた。

      

      このペルデ・ピラウと言う名前は、直訳すると”カーテン・ピラフ”。

      なぜカーテンなのか?

      写真を見ていただけるとお分かりかと思うが、パイ生地に近い小麦の練り物を容器にはりつけて、そこにピラフと鶏肉を交互に入れて蓋をする。

      それをピザ釜にいれて、この生地が焼きあがるまで焼く25分。

  

      その容器をひっくり返すと、この通り!。

   

      あらかじめピラフは仕上げた形で、生地だけの焼きあげを待つのみになります。ですので、ピラフが生地のお陰で味にどう影響するのかと言うのは難しいところです。

      しかしながら、提供の仕方はとても楽しみです。特にはじめにナイフを入れるところは一番の見所ですので、パーティーメニューにはもってこい、レストランでも昼食の名物としてもよいかと思います。

     

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     ピラフ自体も、イチリ・ピラフといってトルコでも有名なピラフの種類。僕が一番大好きなピラフでもあります。

     このピラフは日本人の味覚にも十分合いますし、間違いない一品です。

     今日はそのほかにも鳥のレバーや牛のトースト煮込みを頼み、久しぶりに安心しかも、日本人味覚の昼食となりました。こういう料理にあたると、正直ほっとしますね。

    

 

     一度ホテルに帰って、昼から再び行動開始。

     5キロのところにアラブ様式の家々がある地区があるとのことで、乗り合いタクシーで向かった。

   

     スィールトは本当にアラブ人が多く住んでいるし、家々がそもそもそれを物語っている。

     役所もこれを修復する気がないのだろう、もう崩壊寸前。人は何とか住んでいる感じ。

     近づいていくと、部屋からアラブ音楽が聞こえてくるし、カーテン越しからその生活感が伝わってくる。

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     家の玄関のようす。アラブ様式のレリーフがすごい。

 

     残された2件のアラブの家を訪ね、町中も散策。町中にもアラブを象徴する町作りがあった。どこも崩れそうで、本当に哀れ。

 

      その後子供達と仲良くなり、ピスタチオ、アーモンド、ソマックなどを次々と案内してもらった。

      実際どのように成長しているのか?全て、商品として店頭で見るくらいなので、どうしても生の姿を見てみたかったのだ。

      

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     スィールトは特にピスタチオが有名なので、すぐに見つかる。これから少しずつピンク色が進み、中の実が大きくなり外の殻をも割ってしまうほどになるという。

     子供達はこの種も生でかじって、未熟の実を競い合って食べていた。僕も勧められて食べたが、渋みもなく甘い実で、その訳が分かった。

     

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     イランやトルコ東部で特によく使われるソマックも、子供達の食べ物。

     しそのような感じで、トルコ版ゆかりとも言える食材で、このまま食べると、まさに”小梅ちゃん”の飴。

     そのまま口の中で転がすのだ。

     

     子供達のお陰で、見てみたかったものが見れた。

 

     今の日本の子供は知らないだろうが、僕や父の代では自然の中で何が美味しくて食べれるのか周知していた。

     そういう意味ではトルコではまだまだ自然と子供との関係が切り離されていない一方で、日本は村の生活でもこういう子供たちはかなり少なくなってきている。

     国は違えど、文化は違えど、子供達はお金がない中で、自然の中からいかに美味しいものを探すか?子供の遊びの重要な要素だ!

     今回一緒に食べながら、子供の頃を懐かしんだ。

     どこの国でも子供達の考える事は同じなのさ!!

    

     


        

               

   今日から本格的に行動開始とする。昨日は日曜日で役所関係はしまっていたし、移動日と言う事で何にしても今日から。

   ホテルから観光課へ向かい通りを歩いていると、名物”ビルヤン”の専門店が早速心をくすぐる。

   前の街・シュルナックでもここSIIRATやお隣のビトゥリスはこの”ビルヤン”が名物である事は重々聞かされていた。

   僕が思う名物とは味もさることながら、調理の仕方や、提供の仕方を通した一連の流れが、他のものとは違うこと、違うだけでなくお客を楽しませること。更には驚かせるまでにいけば最高!。そう思っている。

   そういう意味では、”ビルヤン”という料理もそれに相当する名物ではないだろうか。

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     羊ややぎの骨のない部分だけをこうして鎖に引っ掛け、井戸のような釜土で2時間から3時間蒸し焼きにする。骨の部分は窯の底の部分で水分と共に煮る形になる。

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     出来上がったものは、店頭に吊るされる。勿論道路からでもばっちり見えるように、そして表から入ったお客さんがすぐに注文できるように。

     お客さんの好みはうるさい!

  

     100gが一人前、骨付きは250g。

     これを量り1.5人分などもあれば、脂分好み、赤身好み、ミックス、などなど、お客にもこだわりがある。

     そういう好みに対応する上でも、こういう吊るしのやり方も理にかなっている。服を選ぶかのように、クルクルと回しながら目利きしていく。

     

     量り終わったものはピザパンの上で小さく切られ、塩もふられ、そのまま一度ピザ窯の中で数十秒温められる。

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     こうして出てきたビルヤン。今回は赤身のみの注文にした。ピザパンをちぎりながら肉を挟んでパクり!

     1人前7TL(420円)

     何頭もの羊ややぎをきれいに処理され、いい所のみを蒸し焼きにするのだから、これくらいはしても当然だろう。

     

     そのあと一番美味しいといわれる脂身をもらったが、僕にはきつかった。

     臭いも更にきついし、おまけに脂。慣れないと。     

  

     やはりまだまだこの臭いには未だ慣れず、、、。ただ肉の旨みだけは他の肉にはない食感と味。

     それがあるから食べれるわけ。

 

     そしてこの”ビルヤン”はお隣の街ビトゥリスでも名物扱い。

     日本でもよくあることだが、ここトルコでもこういう名物戦争が水面下であるのだ。どちらが元祖だのどうだの。

     こちらが元祖なのに、あちらは人口が多いから消費も多い。だから宣伝力などで益々地名力を挙げていく。

     食に対しても、何だかんだうるさいトルコ人ならではの戦い!

  

     とにかく名物にはあるべきしてある戦争!

     

     その戦いをバネにお互い切磋琢磨して、今後もその伝統を絶やさず、味を崩さず頑張ってもらいたい。

     

  

     その後は役所や観光センターなどでパンフレットや本を頂く。そういう方々との話の中から、ここスィールトの名物や街の魅力をうかがっていく。

     

     SIIRTの名物はピスタチオ、ピスタチオ石鹸、やぎの毛布、キリム、ビリヤン、ペルデ・ピラフ、蜂蜜。意外とあることに驚いたし、楽しめそうな予感。

   

     おまけにここはアラブ人が昔から住んでいる街。クルド人やトルコ人にも混ざって暮らしている。彼等の間ではサウジ方言のアラビア語を話す。

     そういう時にしか違いを感じる事はまずもって不可能。

     隣町にはアラブ様式の家もあるそうで、明日是非訪ねてみたい。

    

     毎日何かの発見を求めて。

    

 

                 今朝は早めに行動。

       ここシュルナックから隣の県”SIIRT(スィールト)へ移動するためだ。

       18箇所目に突入。

       何だかんだでシュルナックには6日間も滞在。 

       何もないと思っていたこの町も、結果的にはいろんな収穫もあったし、ここを起点に日帰りで行ったり来たり。

       トルコと言えども、勿論日本と言えどもイメージのわかない土地はあるもので、シュルナックやスィールトの僕にとってはまさにそれ。

      

       スィールトに関しては今回最低限”ビルヤン”という名物があると聞いたので、それは確実にゲットできそう。

       そういうものが一つでもあると、安心できるのである、内心、、、、。

       

      

       乗り合いバスでかれこれ3時間。

       2時間と言われていたが、これまたいつものように遅延。

       

       着いてすぐにホテル探しをするわけだが、今回はかなりてこずった。質の割りに値段が高いのだ。

       安ければ汚いし、良ければ高い。

       当たり前の話なのだが、土地土地によってこのスタンダードに違いがあるのだ。

       15TLというかなり安い部屋に決めようかと思ったが、今日の予想以上の暑さで独房のような狭っ苦しい部屋でとても耐えれない。

       結局35TL(2100円)という、予算オーバーの部屋に決めた。

    

       結局予算のかなりの割合をホテル代が占めるということになってしまうのだ。

       

       まあ移動しながら、節約出来るところはするって決めているからいいのだが。

 

       ホテルに落ち着いて、夕方散策していると、乾物屋さんにずらりと並ぶピスタチオが目に入った。

       店主に伺うと、

       ”スィールトのピスタチオは有名で、ガゼアンテップのものと比べると、実も丸々太っているし、脂分も少ないからとても食べやすいんだ!”との事。

     

       もちろんトルコでもピスタチオ=ガゼアンテップのイメージは確立されている。勿論150年以上の歴史があるからいたしかたない。

       

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        こうして質によって値段が違うわけで、下のものは最高級らしくキロ25TL。上のものよりははるかに上のクラス。

        粒の中には自分の力で割れないものがあったりするし、その他悪いものもはじいた選定済みのもの。

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        今年の収穫は9月頃から始まるが、これは昨年のもの。

        粒もそろって、色もいい。

        こういうのは気軽に味見できるし、1TLから気軽に買う事ができる。

      

        全国を歩いていると、こうして乾物屋・ナッツ屋にも特色がある。

        チョルンでは”レブレビ”と呼ばれるヒヨコ豆が有名だし、カルスやウードゥルでは”長めのひまわりの種”が有名。(チョルン、カルス参照)

       

        ナッツ類においても、その土地土地でよく取れるものが、こうして日々の食文化として定着している。

 

        そういう違いを見れたり出来るのがすごく楽しみなのだ。

        

        日本とトルコだけでなく、トルコ内での違いを見つけるのも、僕にとっては一つの快感になっている。

 

        意外な名物との出会い、ひょんな出会いが益々僕を狂わせる!