こんにちは。
しいたけ。です🍄
🌈
一年間のエネルギーをイラストに
一年間のエネルギーをイラストに
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先日立ち寄ったお土産屋さんにカッパの置物があり、唐突にこの話を思い出しました。
２０１６年３月の記事の、再々掲です。
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鳥頭母ちゃんこと、しいたけです。
私がまだ初々しい新人看護師時代
特殊なビジュアルの医師がいました。
身長160㎝前後の4・5～5頭身
おかっぱ頭にやや出っ歯
針のように細い目にちっこい黒目
黒渕眼鏡で常に早足のその医師は男性で
おネエでした。
10人中8～9人は見たら即「カッパ」と思い
妖怪図鑑が心の友の小学生男子なら
100%「カッパ！！」と狂喜乱舞する
そんなビジュアルの医師でした。
見た目を裏切らず
その医師はかなりクセのある性格で
プライドも成層圏突破レベルのため
カッパ先生♪
なんてとてもとても
いじれる隙はありませんでした。
なもんで、
「んもう、誰これ準備した看護師！！
バッカじゃないの！？
ボクが指示したのはサイズ7のチューブ！
これ見て！8って数字見て！！」
とヒステリーを起こしている彼を前に
ううううるせえカッパ！！
大人しくキュウリ食ってろ！
と心中毒づくのが精一杯でした。
しかし今、強く強く後悔しています。
どんなにクセのある性格でも、
どんな女よりヒステリックでも、
あえて懐に飛び込めば良かった！
ネタの宝庫だったのに！
ネタの宝庫だったのに！！
ネタの宝庫だったのに！！！
悔しいからあと５回言いたい……
しかし一つ、
印象深い
Kッパ先生(以下Kと略)
担当の患者さんで90代の女性がいましたが
主疾患の進行と共に全身状態も低下し
予断を許さない状態であること
もし状態が急変した時は
主疾患の進行と共に全身状態も低下し
予断を許さない状態であること
もし状態が急変した時は
本人に苦痛を与える蘇生処置は行わない
静かに経過を看取る方針などを
家族とKが話し合い、決まっていました。
ある日、
その患者さんの意識が急に低下したため
Kにコールをかけました。
せかせかと早足でやって来たKに
状態を簡潔に報告しながら
二人で患者さんの病室に入りました。
目を閉じている患者さんの周りには既に
5～6人の家族が見守り
少し離れた所に、担当の先輩がいました。
Kは患者さんの耳元で言いました。
「○○さん、聞こえる！？
○○さん、聞こえたら目を開けて！」
患者さんは少し顔をしかめました。
Kはそれに力を得て
「○○さん、目を開けて！
ボクの顔、見える！？」
患者さんは、うっすらと目を開けました。
静かにどよめく家族を背に
Kは言葉を重ねました。
「○○さん、目を開けてくれたね。
ボクが見える！？」
「…………」
「ん？なに？」
「…………？」
「なに？もう一回。」
「……カッパ……？」
「それはボクの
あだ名でしょ！」
それを聞いた瞬間、先輩は
「フンッ……グフッ！」
とたまらず下を向き
私は激しく咳こみ、鼻から汁が出ました。
し……知ってたんだ……！
耐えきれなかった私は
先輩を置き去りに退室し、
ナースステーションに駆け戻りました。
後で先輩から聞いたところ
あれから数十分後に患者さんは旅立たれ
付き添っていた家族も
何とはなしに緩やかな顔だったとのこと。
確かに臨終の言葉が
「……カッパ……？」
だったら、悲嘆にくれるのは難しい。
患者さんは旅立たれたけども
○○周忌の法事とか
何だったらお通夜、お葬式で
密かに笑いと共に話されるのかもしれない。
うん。
カッパ先生、そのビジュアルにG・J！！
己のあだ名など露知らずというポーズの
ツーンとした顔のKを見ながら
心の中で、親指を立てときました。
ああそれにしても……
病棟の飲み会にKが珍しく参加という
千載一遇のチャンスで酒の勢いを借りて
なぜ自分の頭にシャーレの蓋を乗っけて
Kにお酌しなかった私！
なぜKの頭に
シャーレの蓋乗っけなかった私！！
カッパッパ～ルンパッパ～♪
ってなぜ歌わなかった私！！
ネタの宝庫だったのに！！
ああ悔しい……(涙)