北海道ツーリングは、多くのオートバイ乗りにとって夢であり、また憧れだったりする。
それは、何度訪れていたとしても色褪せず、いつだってオートバイ乗りの冒険心を誘うものだ。

飛行機などを利用しての、バスやレンタカーできまり決まった北海道旅行では、決して観ることの出来ない風景。
オートバイ乗りだからこそ感じる景色もあるものだ。
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オートバイの旅。
そいつは北の大地にこそある…


さあ、今こそ北海道の大地を走りだそう。

そう、牧場スメルを鼻腔に思いっきり吸い込み、大きくむせる時がきたのだ!



失礼…




 


毎年のように北海道ツーリングに行こうとは考える。けれど、一週間以上の日程が予定出来ず断念することも多い。

しかし、2016年の今年は相棒が初北海道ツーリングに鼻息荒く予定を立ててくれており、既に行きのフェリー、帰りのフェリーも!ホテルやキャンプ場まで予約済みという…2ヶ月前に大枠が決定しているなんて、ずぼらな私が主導していたら超ハイシーズンのフェリー予約さえ難しかったろう。感謝である。



予約済みのフェリーは、茨城の大洗から深夜に出航し、翌日の夜の7時半に苫小牧港に着岸するという。

(何年か前に昼に着き、苫小牧で15分程度良く晴れた後、一週間帰るその時まで雨だったことがあった。かなり辛いツーリングだったが、まあ、滅多にはそうならない…はずだ…朝起きてはカッパを着るツーリングなんて思い出しただけでうんざりする。)

フェリーから降りるのは、トラックや乗用車の後になるから、焦れるけれどスロープからフロントタイヤが護岸に乗る瞬間はたまらないものだ。





そう、おそらくこんなツーリングのスタートから…




夜のとばりが降りた港。
私は息を深く吸い込み、北の大地に降り立った。


心が先を急くが、宿までの距離は約180km半分以上は高速移動だから焦る必要もない。

オレンジと白色の照明に照らされたパーキングエリアの片隅にオートバイを停めた。

ライターに火をつける。
ジッポのオイルは下船前に満たしたばかりで、火の勢いは炎のようだ。
煙草に炎を移し、フェリーの長く暇な記憶を煙と共に流してしまえ。


エンジンの音に耳を澄ます。
安定した内燃機関のノイズ、純正マフラーではないがよく調律された排気音が夜の苫小牧港に響く。

エアークリーナーとプラグを変え、エンジンオイルはいいものに入れ替えた。各所の増し締めを行い、チェーンの調整とオイルの塗布をし、ヘッドライトも僅かに上向きに調整してきている。
北海道を走るための儀式は万全なのだ。


アクセルを軽く煽り、
咆哮が走りたくて仕方ないと言っているようだ。


聞こえないふりで、振り分けのサイドバックとシートバックの装着に緩みがないかを確認する。



気の短い仲間が、跨ったまませっつくような仕草を見せる。

煙草をわざとゆっくり消す。
荷物を避け、足を折り畳むようにスズキに跨る。

クラッチレバーを握り、ロウギヤに落とした。
軽くブリッピングして走り始める。



さあ、開け放て、闇の向こうの北の大地へ…







などと…

まだ、2ヶ月先…
爆走中、妄想だけども…