愛車が売れた。と、連絡があった。
そういえば…
10年程前に売却を依頼したことを思い出した。
1959年型のクラッシックビートルである。正式名称はVWタイプ1だ。
タイプ1は、ヒトラーがオーストリアのフェルディナンド ポルシェに、大人四人を乗せて時速100キロ出る国民車を作るよう要請したことで作り出された。
ポルシェの原型でもあるリヤに水平対向エンジンを積むいわゆるRR(リヤエンジンリヤドライブ)の自動車である。
ドイツ本国では数10年前に製造停止だが、近年までメキシコやブラジルでも作られていたモデルでもあり、世界中に根強いファンがいる。
もっとも、少しづつだが年式により違いがありオーナーによっては拘りがあったり、改造やイメージ変更を施す場合も多い。
駝鳥の愛車は、オリジナルのボディカラーの茶色からスカイブルーに塗り替えられていた。天井部分は、今でいうキャンバストップ=ラグトップとなっていて解放感のあるモデルだ。
当初はオリジナルの1200ccを積んでいたが、1600ccのニューエンジンに載せ換えツインキャブに変更したり、電装も6Vを12Vへ換装。サスペンションはコニー製へ、ドラムブレーキをディスクブレーキに改良したりと現代の交通事情にあわせて改造を施した。
ビートルで走るのは楽しかったが、ジェットスキーを牽引出来ず、四駆を手に入れてしまい。以来ずっとビートル専門店に預けっぱなしとなった。
ビートルとお別れするため、ショップに顔を出した。
新しいオーナーの元で、また走り回ってくれるはず…
元気でな…