今年もGWを終えて約1週間が経過しました。前回の更新において、GW中の"コレ良かった!"と思えるエピソードを1つ紹介していきましたが、今回は前回の〆でもチラッと触れた「もう1つの"コレ良かった!"」をじっくり紹介していきます。では、早速...!

 私ターキーがGW中の"コレ良かった!"と思えるもう1つのエピソード、

それは...!

日本選手権・男子10000m 
です。

 長距離ファンにとっては一大イベントの1つ、日本選手権。今年の10000mは他種目より若干早めでの開催となっていますが、その中でも最大の注目ポイントはやはりパリ五輪の代表争い。そう、今大会は参加標準記録・27:00.00を切って優勝した場合、パリ五輪10000m代表に即内定となる"超重要な一戦"なのです。
 そんな今シーズンの行末さえ占う状況の中、私ターキーが注目していたのは、前評判の高い"優勝候補"ではなく、ウェイティングリスト1番手から今大会出場を決めた"とある1人のランナー"でした。

そのランナーの名は、
東京農業大学・前田和摩

 昨シーズンは、全日本大学駅伝予選会で高温多湿の中、最終組(4組)で28:03.51という驚異的なタイムを叩き出して日本人トップ(全体3位)に。結果的に彼の走りが功を奏し、東農大は14年ぶりに伊勢路復活を果たしたのだから、これまたスゴいこと。
 そして、彼の活躍はこれだけに留まらず、10月の第100回箱根駅伝予選会では15km付近で日本人集団から抜け出したかと思えば、最終的にはU20日本学生歴代2位の1.01.41でフィニッシュ。しかも彼、このレースでも日本人トップになった上に東農大・10年ぶりの箱根復活(予選会11位通過)を見事に導いたのです。


↑写真は第100回箱根駅伝予選会・

現地観戦当日での1枚。


 ちなみに箱根駅伝予選会以降は、全日本大学駅伝2区3位(区間新)と再び好走し箱根2区出走も大きく期待されるも、迎えた箱根駅伝は故障明けであったことから7区13位という結果に。
 その後しばらくレース出場は無かったものの、春先以降は3000m・5000mとそれぞれPBをマークし、完全復活。と言ったトコロでしょうか。

 確かに彼は高校時代からIH5000mで日本人トップとなる等、世代トップクラスではありましたが、大学進学後からの彼の"暴れっぷり"には私ターキーも正に怪物とは彼のコトを言うのか...」と毎度のように感じさせられるばかり。

だって、
冗談抜きで強すぎるんだもん。

 そんなこんなで個人的な注目ランナー・前田和摩に関して触れてきましたが、話の本題はここから大会当日・5月3日へ。

 当日を迎え、開始10分ほど前にテレビの電源を付けると、画面越しから流れる実況の声を耳にしつつ、これから起こり得るレース展開を想定するというお決まりのパターンに。しかしそれも束の間、今大会に出場する選手たちが続々とトラックへ登場。その中には東農大・前田の姿もしっかり映っていた為、まずは一安心。そして、現10000m日本記録保持者・塩尻和也(富士通)をはじめ、前回大会2位の太田智樹(トヨタ自動車)、前回大会3位の相澤晃(旭化成)といった錚々たるメンバーの姿もしっかりと確認したトコロで、時系列はいよいよスタートの瞬間を迎えることに。

On Your Mark.

 レーススタートを合図するその一声が告げられ、緊張感が一気に周囲へと伝播していくもそれは一瞬の話。そう、ピストルによる号砲がその直後に鳴り響き、"終止符"が打たれたのです。
 鳴られたピストルの音によって動き始めるタイマーの数字。全出場選手の躍動していくフォーム。そして、会場全体から湧く歓声。こうして、今年の日本選手権・男子10000mは颯爽と幕を開けたのです。

 そうしてレースがスタートしたわけですが、私ターキーもスイッチが一気に入り、テレビの画面を通して各選手の位置取りや余裕度などをじっくりと確認していく状態に。さぁ、果たして誰が栄冠を掴むのだろうか...。

​後編へ続く