ボクは前の職場で、いろんな野菜の品種改良とかやっていたので、常に考えていたのは、誰が食べてくれるのか、どうしたら好んでリピートして食べてもらえるようになるのか?ということです。


ボクがイチゴの交配と選抜をするに当たって、考えたのはイチゴでありながら、ちょっと違う性格付けをしたかった。それが例えば、柑橘類の中でのブラッドオレンジなんだよね。


ブラッドオレンジがなぜ日本に導入されたか、あまり詳しくはないけど、ボクはイタリアンレストランやバーのソフトドリンクでブラッドオレンジのジュースを飲んだ時は衝撃的だったびっくり


とにかく濃い、コクのある個性的な味でミカンやオレンジではあるけど、オレンジとは明らかに違う。見つけたらまたリピートして飲みたくなるという、不思議な個性を有していました。


ただ、あの甘さ感ではイチゴでは通用しないから、糖度12〜15°のラインを目指しました。でも、性格付けはオレンジの中のブラッドオレンジみたいな存在です。


この写真はボクが作った品種を食べて戴いた消費者の方がインスタにあげてくれたものですが、最高傑作とは本当に嬉しい限り笑い泣き


でも、目指したのはコクのある美味しさで、ボクが作った品種はどちらかと言えばイチゴの中でも個性派ですね😀 イチゴは全国的には甘さが食味評価の中心の状況で、ボクはコク、甘味、酸味、香りのバランスを重視して選抜しました。



それで、今は転職して、あちこちの地方に仕事で行かせてもらえる立場になって、気になっていたことを関係者に直に聞いてるんですね。


当然、愛媛県ではブラッドオレンジのことを聞いたんだけど、なんとブラッドオレンジの品種導入に関係していた方がいらっしゃいましたびっくり


最初『モロ』という品種を偉い人が推して農家に導入されたんだけど、ちょっと難があって、食味がよく高温でも安定した品質の『タロッコ』を推して農家さんが作るようになったという話なんですね。


モロの食味はちょっと微妙なところがあるらしい。


これ、本当に微細な話だけど、アントシアニンの中には微妙に苦いというか、マイナス要素の味成分が含まれていてジンで割ったりすると苦みが生きるけど、ジュースや生果じゃダメなんだよね。それがモロには少しあるらしいです。


これは、ボクも黒い中玉トマト育成を考えた時があって、交配までやりましたが、黒い系統のアントシアニンの中に除去しがたい不味成分があって計画を諦めた経緯があるから、すごく頷きました。タロッコを農家に推したのは慧眼でしたね。


それで、イチゴもアントシアニンがあり、不味の味成分が若干あって、糖度は高いけど気になって捨てた個体が相当あったのを思い出しました。


もちろん、そういう不味の成分もいろんな人にも食べてもらって判断するんだけど、味覚や嗅覚は才能があって、分からない人にテスターやってもらっても意味ないんだよね😅 それは事務能力とかとは関係ないです。ちょっとヘンなクセがあるとかは、分かる人には分かります。


モロを推した偉い人は頭はいいけど、不味いとか分からんかったのかな🤔 不味いのを普及すると、いつか消費が頭打ちになるし、後になって言われちゃうんだよね😅


香川県から愛媛県の出張で買ったお土産です。

宇和島のブラッドオレンジはタロッコです。値段は4,644円で、モロより約1,000円高いけど、どうだろうね。
まだ飲んでないです。

ブラッドオレンジ梅酒は、アマゾンで買ったんだけど、美味しいです。ただ、これは原料はタロじゃないかな!? なんか、ちょっと違う感があるんだけど😅

あとは、愛媛県のレモン1,600円。今までは広島県の瀬戸田産にこだわってましたが、試しに買ってみました。結構リーズナブル。

あと、徳島県のスダチ。スダチはあまり使わないから、小分けパックを買ってみました。300円くらい。

オリーブ地鶏の焼鳥は香川県産。500円くらい。

器は徳島県の三越松山で見つけた丸皿大霧染め。1,760円。


地方行くと、お土産も楽しいね😀