一月ほど前、耳学問だけで葡萄の「種無し処理」をした。
農薬「ジベレリン」を買ってきて、それを説明書を見ながら水で溶き、所定の濃度に調整して、開花前の葡萄の房を浸漬する。
さらに開花後一定日後再度同じ溶液に浸漬する。
まあ、単に浸漬するだけでうまく行くとは、とても思っていないが、兎に角農薬に添付された説明書通りに処理をした。
その処理をした次の日雨が降った。
早速、問題発生。
浸漬した溶液が雨で流れて処理がパーになるのか、それとも処理後半日ほど雨が降らなければ心配ないのか、その辺が判らない。
雨が止んで、「ええいママよ」と処理済みの半分の数にもう一度浸漬処理を施した。
残った半分にはしない。
それでどうなるか、様子を見ることにした。
それから一月、葡萄の房はそれぞれ順調に大きくなり始めた。
ところが、浸漬処理をした葡萄の房と、まったく処理をしない房と、発育に顕著な差が出始めた。
まず処理をした房。
処理が原因かどうか知らないけれど、房の粒が大きくなるのとまったく大きくならないのが混在する状態になった。
二回処理をしたのも同様。ひどいのになると房のまま茶色く枯れたのも出た。
片や全く何の処理もしていない房はこの通りどの房も健康そうに粒が育っている。
ホルモンに関する処理はかなりデリケートなんだな~と言うのが実感として分かった。
いずれにせよ良いも悪いもこのまま収獲まで様子を見、結果判断しようと思う。
葡萄農家さんはこんな試行錯誤を繰り返しながら収獲されているんだなと、その苦労の一旦が垣間見たような気がした。
おしまい