昨日の山陽新聞に小見出しで掲載されていたこの記事。ほとんどの人はスルーしたでしょう。
実はこの内容、瀬戸内海の生態系を根本から立て直すことにつながる物凄い政策転換(180度の転換)を報じるものなのです。
「瀬戸内海環境保全基本計画」が策定された昭和53年は瀬戸内海の各地で赤潮による漁業被害がテレビニュースや写真付きで新聞紙面によく掲載されていました。
★12/25追記
今回見直しとなる「瀬戸内海環境保全特別措置法」は昭和48に施行。そのなかで富栄養化の防止に向けた条文があります。

赤潮の年度別発生件数からみてもそれはよくわかります。
その赤潮対策をにらみながら策定されたのが「瀬戸内海環境保全基本計画」「瀬戸内海環境保全特別措置法」
ちょっと見てみるとどれだけ赤潮対策に主眼が置かれていたかがよくわかります。





ところが、今の瀬戸内海は先の赤潮発生件数からもわかるように計画策定当時とは大違い。

それを如実に表しているのがアサリの漁獲量。
アサリは植物プランクトンを主餌として成育するため餌となる植物プランクトンがなくなってきているということが、漁獲量の激減から容易に推測されます。
イカナゴの漁獲量減少を瀬戸内海の栄養塩不足に求める人もいますが、ことイカナゴに関しては過剰漁獲と栄養塩不足のダブル効果で資源量が減ってしまっていると私は考えています。
(資源量が減っているのになんだかんだといって漁獲を続けている、資源量回復にダブルパンチのなかで漁獲するなんて考えられない)
 ともかく、この政策大転換をきっかけとして豊かな瀬戸内海を取り戻したい。
バランスをとりながら、がキーワードになるかなぁ。

12/25追記