先週消費税増税案が衆議院で可決された。
この採決にあたっては、消費税増税の議論より民主党から造反議員が何人出るかの方が注目され、本来国民が知りたい『なぜ増税なのか?』が全くと言っていい程取り上げられなかった。
世論調査の動向を見ても、国民が消費税増税に賛成しているという雰囲気があるが実際そうなのだろうか?
今日の昼の番組で自民党石破氏が、増税分は社会保障に使用する旨の発言をしていたが、実際お金に色は付いておらず、社会保障で使用するからといっても全体の税収が増えなければ国債を発行するだけで、何ら今までと変化がない様な気がしてならない。
またこのタイミングで新規新幹線の認可が発表された。
新幹線が悪い訳では決してないが、これだけ国の財政危機を政治家が唱えて消費税増税に踏み切ったくせに、一方では3兆円という巨額な公共事業が動き始めようとしている。
そのくせ報道番組やニュースではお決まりの小沢元代表VS民主党ばかり報道され、いつもの様に小沢=悪という偏見報道が目に付いて仕方ない。
僕は今報道がとりあげるべき題材は、民主党分裂の危機だとか解散総選挙だとかでなく消費税増税は本当に必要なのか?という点に尽きると思う。
一般論だが、消費税が上がれば消費は冷え込み物が売れなくなる。
そんな事で本当に日本は景気が回復するのだろうか?
それでなくとも近年景気は低迷し、社会弱者なんていう造語まで出来た。
年収100~200万程度の人達は、今まで通り消費をしても5~10万程度の負担となる訳で(単純に収入を全て消費した場合だが)この金額はかなり負担増となる。
そんな状況が予想される中、本当に国民は増税に対して賛成しているのだろうか?
そのあたりをなぜマスコミや新聞は書き立てないのだろうか?
本当に苛立ちと悲しみが湧いてくる。
たしかに政局も大切だが、それよりも報道する側が国民にとって何が最優先で伝えるべきなのか真摯に考え報道してほしい。