一口馬主として歩み始めた私を試すように次々起こる試練の中、08産駒の1頭がドラマティックな展開を今もなお私にもたらし続けてくれている。今日は、そんな1頭のお話。


08産駒は牝馬でスタートをしたものの、どうしても馬体と血統から諦められなかった牡馬が1頭いた。それがレッドデイヴィス号であった。父はアグネスタキオン、母系にはデルタブルースがおり、瞬発力とスタミナを兼ね備えた1頭として、クラシックを強く意識した。


そんなレッドデイヴィス号の育成時は「非常に優等生」で、担当からは絶賛コメントばかりがもたらされていた。「背中が良い」「坂路調教でも他馬をリードする」「賢く従順」などで、それにより期待値ばかりが跳ね上がった記憶がある。


そんなデイヴィス号ではあったが、GWに移動したあたりから様子が一変する。他馬に挨拶をしたり、調教時に言うことを聞かず暴れるようになったのである。育成時のコメントからは到底信じられるものではなかったのであるが、最終的に「セン馬」となってしまうのである。


しかし、これにより調教も進められるようになり、無事にデビュー戦を迎えることになる。2010年09月19日阪神05R、いよいよ一口馬主として初めての愛馬出走を迎えた。当日は残念ながら現地で応援することは出来なかったが、有力馬を押さえて直前半ばを迎えるもビップセレブアイに出し抜けを喰らって2着でデビュー戦を終える。その後、2010年10月10日の京都02R未勝利戦は、重馬場適性の差もあってかキンカメ産駒にやられて2着。


そして、いよいよ私にとって一口馬主初勝利の日を迎えることになるのであるが、これはまた次のお話。


(つづく)