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- つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)/吉田 篤弘
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「わたしもここが好き。先生は?ちゃんとそこにいる?」
そこにいる?と訊かれてドキリとしたが、私はすぐに、
「いますよ。ここに」と、そう答えた。
「ずっとここにいます」
そう答えていた。
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時間に置いていかれているような日々を過ごす人たちが
集う足元につむじ風が舞う店、
さびれきたシャッター商店街、
自分と宇宙までの距離を感じている果物屋の青年、
そして雨をふらす研究をしている先生。
どこにいても、どこかに行きたいと思っても、
違う場所にきたつもりでも、人は「自分の場所」からは
ずーっと、離れなれない。
