会社では、日本人ということもあり、
それなりの権限と、ポジションを与えられた。
ですが、私には会社勤めの経験が全然無いのです。
ましてや、大学すら出てないのです。
それに、中国語も出来ないのです。(少しずつ進歩はしておりますが)
通訳を除くその他大勢のたくさんの専門職の方たちからは、
それはもう、御飾り、おんぶ抱っこ、姐御(総経理)の皮をかぶる狐。
給料はみんなの5倍(同じだ!)だという噂も流れ、またく相手にしてもらえません。
通訳や、貿易業務情報管理も、相手はほとんど年上の方たちです。
何もわかってねー若造が一丁前に指示してんじゃねー!
と言われている噂も聞きました。
だ~が~
そんなことで捻くれるほどアタイはヤワじゃございませんわよ。
必死で日本からの苦情、滞っている案件を処理し、
まず、日本側の信用を勝ち取り、
日本からの情報が全て私のところに集まるようにし、
その上で、安慶側の要求を日本側に認めさせること数知れず。
そうこうしているうちに、勝手に事務所の皆に認められるようになり、
仕事が上手くさばけるようになってきました。
ここが姐御采配の上手い(ムカツク)ところで、ちょっとできるようになると、
さっさと次の課題が与えられる。
日本側と関係が上手くいっていない、部分をどんどんおれに回し、
すぐ、イっぱいイっぱいにさせられる。
こんなこともさせられます。
本社の営業マンで中国からの商品に、ありとあらゆるイチャもんを付け、
いつも工場請求額の半分くらいしか支払わないことがザラで
中国側では、この営業マンから見積や引合いがあると
みんなで、その案件を押し付けあうくらい嫌われている。
だけど、注文をバンバン取ってくるので文句がいいづらい社員がいて、
その社員に、またもや商品にイチャもんが付けられ、
代金が支払われていない、というのです。
中国ではザラですが、代金が支払われないと流れ物の商品で、
次の注文も受け取っていてるにもかかわらず工場は生産をストップします。
「前の金もらってねーのに、作ってやるわけねーだろ!ボケ!」
って感じです。
だもんで、なにが何でも、日本側から代金を回収しなければなりません。
中国での仕事は、人間関係がなによりもものを言います。
袖の下みたいなこともよくやります。
商社やメーカーで海外取引を行ったことがある方は
このようなムカツク経験があるかと思います。
そこで私の仕事は
納期が迫っていることをエサにして、その営業マンに価格交渉を持ちかけます。
「あの~金払ってもらえないと、今回の商品上海から出港できないんですけど~」
最低です。確実にこれは、「ユスリ、タカリ」に分類される仕事です。
この件でこの営業マンには徹底的に嫌われています。
嫌な交渉能力が身についていた今日この頃であります。