ベタだけど 俳優うまく はまってる

わが父想い 涙とまらず



アンコール!! スペシャル・プライス [DVD]/テレンス・スタンプ,ヴァネッサ・レッドグレイヴ,ジェマ・アータートン
¥1,296
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(あらすじ)

寡黙でとっつきにくい性格が災いし、周囲にとけこめず

息子とも溝ができているアーサー(テレンス・スタンプ)。

そんな彼を誰よりも愛してくれ、最愛の妻でもあるマリオン

(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)のガンが再発し、余命いくばく

もないことがわかる。

そんな中、明るく社交的なマリオンが在籍する合唱団「年金ズ」

が、コンクールの予選に出場することに。

マリオンの送り迎えをするアーサーだが、出場ができなくなる

マリオンの頼みでメンバーになるアーサーだが―




タイトルは「SONG FOR MARION」のほうがぴったりかな~









*ネタバレあります





不器用で人付き合いが苦手なアーサーをテレンス・スタンプが

好演しています。

もうね、そういうところ・・・私の父にそっくりで。




でもアーサーが父と違うところは、家ではマリオンに頭が

上がらず、言うことをきっちり聞くところ。




マリオンの病気を励ますために、合唱団の仲間は雨の中

家の外から歌をうたいます。

アーサーは、それを非常識だ!!と怒って追い返してしまう。

マリオンは怒り、みんなに謝らないかぎり口を利かないと告げる。

介護をしながらマリオンに話しかけるけれど、口を利かないマリ

オンに参って、謝罪する―




マリオンはアーサーと外社会や息子とをうまく融合させる、

架け橋になっていたんだなぁ。




アーサーのいいところを、マリオンは本当に知っていて愛している。

それが伝わってきて、マリオンが急死したあとに本当にアーサーが

どうなるんだろうかと心配になる私。




不器用ながらも合唱団というマリオンが残した居場所に

少しずつ近づくアーサー。




規格外だから、とコンクールに出場停止になるも、アーサーは

一世一代の覚悟でステージに飛び込む。

そして歌う。



選曲も最高です。




アーサーがマリオンに届けとばかりに歌うのは、ビリー・ジョエル

の「眠りつく君へ」。

マリオンがアーサーに届けた歌は、シンディ・ローパーの「トゥルー・

カラーズ」。

あなたのことを私はちゃんと知っている。虹色の輝きがある―




マリオンの愛情は素晴らしい。




うちの父もアーサーのように、寡黙で不器用。

母はマリオンのように・・とは言いませんが、明るくて社交的です。

対外的なことは、すべて母任せ。




もしこの映画のように母が先立ってしまったら。



そのように考えて、泣けて泣けて仕方なかった。





アーサーは最終的にみんなと笑顔になる-というようには

終わらない。

そうではなく、変化はほんのわずかなのだ。

でも、アーサーはそれでいい。

だからこのエンディングも納得でした。




期待しなかったけれど、大変面白い映画でした。