◆オモシロ絵馬紹介(壱)
(5)鬼鎮神社(埼玉県比企郡嵐山町)No.2
【嵐山町・鬼鎮(きぢん)神社】鬼をまつる珍しい神社!御朱印の授与方法も紹介 | 埼玉北部のさんぽみち (bean-jam.jp)
さて、鬼鎮神社の授与品をご紹介しましょう。
やはりトップバッターにはこの絵馬を挙げざるを得ません。
これまで様々な絵馬を集めて来ましたが、ここまでシュールなものは初めてです。
赤鬼が金棒を持つ手が描かれていないとか、緑鬼の角が猫耳になっているとか、些細な問題を指摘するのも虚しいほどの衝撃が心を殴打するに違いありません。
おそらく「鬼」の既成概念が根本から崩れて行くカタルシスを体験出来るはずです。
でもこれは決して近所の酔っ払いオジサンなどではなく「鬼」なのです。
そして御神札も全く同じ図柄ですが、絵馬で鬼の頭上に描かれていた灰色の線(光背?)が省略されています。
これは門柱などに釘で打ち貼るものだと宮司さんは言うのですが、近所の人が見たら角大師よりも怖いのではないかと躊躇してしまいます。
御守も授与頂きましたが、細部まで表現出来ず本来の持ち味が活かせないのが残念です。
そして宮司さん曰く「人気ナンバーワン」というストラップです。
鬼に対してあまりひねりがない金棒なので見送ろうとしたところ、宮司さんの方から「横浜から来てくれたお礼です」とタダで頂くことが出来ました。
優しい宮司さんに感謝です。
そして私と美月の心を最も捉えたのはこのおみくじです。
粘土を焼いた鬼の中におみくじが入っているのですが、赤鬼と緑(青)鬼の可愛らしさは絵馬の鬼キャラとは違いますがじんわりと心に沁みてきます。
この二匹を並べると、ふと私と美月の分身に見えて愛らしく思えてきます。
私達は毘沙門天などの四天王に踏まれている邪鬼(天邪鬼)と自虐していますが、二人で話している時はこのように仲良く安らかな笑顔をしている時があるのかもしれません。
世間からは認められない、世間に背を向けた異形であるとしても、そこには誰からも邪魔されない喜怒哀楽があるのだと思います。
この鬼達のように、私も美月もいつまでも仲良く楽しく、世間を斜めから眺めて笑って行きたいと願っています。