【新・悪韓論】権力型セクハラ“パワセク”という韓国文化 「文化の違い」と言い逃れも…ニュージーランド首相は文大統領に怒りの電話

2020.8.6 zak zak




ニュージーランドのアーダーン首相は、文大統領に電話会談で抗議した(AP)

 朝鮮半島の組織は、李王朝の昔から「上は絶対」の原則で動いてきた。上に従順な者は出世し、逆らう者は左遷される。こういう組織文化は、雇用情勢が悪いほど、「横暴な上」をつくる。「権力型のセクハラ」(以下、パワセクと呼ぶ)が横行するわけだ。


 ソウル市の朴元淳(パク・ウォンスン)市長のパワセク疑惑自殺に続いて、いま韓国で大問題になっているのが、元ニュージーランドの大使代理だった男性外交官による、現地の男性職員に対するパワセクだ。

 韓国の外交官は、パワセクを問題にされると、しばしば「文化の違い」と言い逃れをしてきた。パワセクこそ「韓国文化」ということだろうか。

 「Me Too」で、最初に摘発されたのは忠清南道(チュンチョンナムド)知事だった安煕正(アン・ヒジョン)氏だ。彼は大統領候補を決める党内選挙で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と最後まで争った。しかし、本番の大統領選挙で文氏の勝利が確定するや、演壇に立つ文氏に抱きつき、その頬をペロリとなめた。

 「気持ち悪い」-私は虫唾が走るが、韓国では「潔く祝福した」と受け止められ、次期大統領の最有力候補ともされた。

 しかし、秘書に対するパワセクで有罪となり、政界から消えた。

 次は、釜山市長の呉巨敦(オ・ゴドン)氏が秘書に対するパワセクでアウトに。そして、ソウル市長の自殺。


 2カ月もない間に、日本で言えば東京都知事と大阪市長が相次いでパワセク・アウトになったのだ。

 安煕正、呉巨敦、朴元淳の3氏はいずれも、政権与党に所属していた。が、文大統領は公式には何も語っていない。与党に至っては、告発に出た被害者を“悪女”に仕立てようとしているように思える。

 朴元淳ショックが冷めやらぬうちに表面化したのが、現マニラ総領事が前任地でしたパワセクだった。実は3年前の事件であり、この4月には一部の韓国メディアが小さく報じたのだが、ほとんど問題にされなかった。

 振り返れば、2013年7月にもニュージーランドで韓国人外交官が女性職員にパワセクをした。16年にはチリ駐在の韓国人外交官が女子児童2人に“いたずら”をした。同年にはエチオピアで大使と部下の外交官が、現地職員にパワセクをした。

 17年には駐ロシア公使、18年にはパキスタンとインドで外交官が。19年には横浜総領事が…韓国人外交官が赴任先でパワセクをして召還されるのは、何ら珍しいことではないのだ。

 しかし、ニュージーランドの場合、同国の首相が7月末、文大統領に抗議の電話を入れてきたので、大騒ぎになった。


 ニュージーランド側は何度も調査に応じるように求めているのに、韓国側が無視したことに腹を立てたようだ。

 韓国外交省は3年前に現地で問題化した後、この外交官を帰国させ「減給1カ月」の処分をして、マニラの総領事に送り出していた。「政権有力者が彼のバックにいるから、そんな措置になったのではないか」との噂が出るのは、いかにも韓国らしい。

 が、もっと韓国らしいことがある。

 「人権派弁護士出身」の文大統領が、ニュージーランド首相の電話に「事実関係を確認した後で処理するだろう」と、あいまいに答える一方で、WTO(世界貿易機関)事務局長選挙での韓国人候補の支持を要請したことだ。

 あきれる厚顔無恥。やはり日本人は付き合いかねる。

 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。著書・共著に『悪韓論』(新潮新書)、『崩韓論』(飛鳥新社)、『韓国リスク』(産経新聞出版)など多数。

※武漢コロナをうまく抑え込んだと評価が高いニュージーランド首相は手強そうですね。