ごひいきの子はね、普通の雀ちゃんなんだけど、左足が悪くてね。

昔、足に髪の毛と藁みたいなのがからまってて、

取れない状態でずっと生活してたの。


それがある日、

家のマンションのちょっと高い所にある柵に引っかかっちゃって、
しばらくぶらさがったままだったみたいでね、

その状態を見つけてダンナさんと協力して外してやったんだけど、

結構長い間そんな状態だったんでしょうね。

結局、左足がマヒしちゃって、だらんと力が入らない状態で


だから、今も完全じゃあないの。


(そのまま、家で飼ってやってもよかったなあ・・・・。

保護したって事で・・・・。)

でも、それから頑張ったんだね。
一生懸命、群れにおいて行かれないように頑張ったんだと思うの。

最初は飛ぶのも弱くて、当然歩けなくって・・・・・。

もうダメなんじゃあないのかな?って思ったぐらい。


今じゃあ、飛ぶのもふわっとなんだけどしっかり飛べるし、

地上に居る時もしっかり足踏ん張れなくて、

ペタン・・・ってしゃがみこんだ状態で、

小刻みな移動はあまりしないで、

自分の近くのエサをついばむ感じ。

動きも、周りとあまり違和感なくって、

時々わかんないぐらいなの。


雀って、群れで生活しているでしょ?

まあ、群れに居るから生きていけるんだと思うんだけど、

その中できっと、存在価値が必要なんでしょうね、

彼女(だと思うんだけど)の存在価値は、

つんこからエサをもらえる対象であるって事なんだと思うの。


この子が居たら、必ずエサをくれる。

だから、群れには必要な存在。


実際、つんこも意識して、

この子が居るからあげてるんだよって、

そう思わせれるように、この子を見つけたら、笑顔であげるの。

なるべく、多めにね。


この子もわかってるのか、

いつも群れの中でも一番近くまで、つんこに近寄ってくる。

以前はほんとに足元まで、近づいてきてたの。


何かあったのか、大人になったからか、今は足元までは来ないけど、

それでも、一番前に居て、大きな声出して、催促してる。


自然界の雀は、大体、1~2年で死んじゃうって、

どこかで読んだことがあって、

冬の寒さで大抵弱っちゃうんじゃあないのかな?

エサも豊富にはないし、とても厳しいよね。

だったら、この子も、この冬を乗り越えるのは、きっと厳しい。


少しでも生きててよかったって、そう思ってくれたらいいなあ。

しっかり天寿を全うしてくれたら、良いなと思うの。


いつか気が付いたら、居なくなっているんだろうけど、

それもまた、自然の事だから・・・・・。


時々、どこか行くみたいで、違う群れが来てるけど、

今朝も来てくれたら、うれしいなあ・・・・と思ってるの。