スノーボードにストック!?
私の友人S氏より投稿があったので、紹介します
バックカントリーに入るスノーボーダーの間では、もはや定番アイテムになったストックだけど、ボクが初めてスノーボードでストックに出会ったのは、もう15年ぐらい前のこと
その頃は、アルペンボードに乗っていて、ターンのときにどうしても体の重心がブレてしまうことに悩んでいた。そんな時、我が友人Tuneが、何を思ったか「ストックでトレーニング!!」と言い出した。なんでも、ストックを持つことでターンのときに必要以上に体を傾けなくなるし、進行方向に対して上半身が前を向くようになり、体の重心がブレなくなるそうな。でも、その頃は、ストックを持って滑るのがとっても嫌だったね。おかげて体の重心のブレはましになったけど。
次にボクがストックに出会ったのは、バックカントリーに入るようになったとき。はじめの頃は、スノーシューを履いてハイクアップするときに体の安定を保つための補助具的な使い方がメインだった。それが、ボクのホームグランドの八甲田に行きはじめて、ボードに乗ったままでストックで漕いで進むという、物凄い技で八甲田では必要不可欠な行為を教えられてしまってから、ボクにとってストックは、ただの補助具から雪原を進むためにバックカントリーには無くてはならないギアになってしまった。
そうなると、こだわりが出てくるのが人情。バックカントリーに入ってもう10年以上になるけれど、その間にいろいろなストックを試してみた。今まで一番性能が優れていると思うのは、アトラスの三段式で、緊急時にはゾンデになる黒いやつ。これは、かなりの登りで力を入れてもびくともしないし、ピンが長いので深雪でもきっちりホールドして良く漕げる。温度変化にも強く、低温になって凍り付いてもスクリューがちゃんと働いて固定できるし、温度が上がっても緩むことも無い。こいつの欠点は、長いことと重いこと。気をつけないと枝に引っかかって大変なことになる。
それで最近は、レキのマカルーのウルトラライトを改良して使っているのだけど、温度変化に弱いのが欠点。凍ってしまうのよ。この対策は、雪面にストックをつけないこと。すなわち、転けないこと。そんなこと無理だね。
最近は、カーボン製のストックが出ているけど注意することがある。カーボンのストックは、軽いし、強いし、温度変化にも対応できるという本当に優れものなんだけど、ボードのエッジや岩に当てると表面に傷がつく。この表面の傷に、低温時に力が加わると、ポキッと簡単に折れてしまう。どうも低温時にカーボンが硬化して弾性が低下するため傷のあるところから折れるらしい。ボクには、詳しいことはわからないけど、実際に何度も見ているのでカーボン製のストックを使っている人は、固いものに当てないように気をつけた方が良いよ。
雪山でストックが使えなくなるとスノーボードの場合は命取り。バックカントリーに入るスノーボーダーには、スキーヤー以上にストックは大切なギアかもしれないので、自分が使う条件と使い方を考えて、より良いものを選びましょう。これは、ストックだけでなく厳しい自然の中に入って行くときの法則ですね。それと、バックカントリーにはソロで行かないこと。ガイドがいるなら、必ず一緒に行くこと。ガイドがいないなら、その山のことを良く知っている人間と行くこと。そしたら、ストックが使えなくても1本は貸してもらえる。
雪崩安全セミナー
11月に東京でJSBA安全対策本部主催の雪崩安全セミナーに参加する機会があった。講師は田中挙雄氏である。<br>氏の経歴は下欄に紹介する。
田中講師は、日本だけでなくアメリカやニュージーランドで数多くの現場経験を重ねていて、その一言一言に重みがある。スライドも交えてわかりやすく説明がなされた。
その中で雪崩に関する用語も英語で説明していたので、そのまま世界で使える内容だった。
もちろん雪崩というのは、地域によって、山ごとによって発生する条件が異なるので、危険判別はそのローカルエリアごとに検証が必要になることは言うまでもない。
来年の1月にARAIリゾートにおいて氏による雪上での講習があるようなので、今度もかなり楽しみである。
最後に…
田中講師が言っていたが、現在BCブームである、そしてこのような雪崩講習会というものが各地でおこなわれ、それ相応の知識を身に付けたBCフリークが誕生し、多くの者が山に入る、そうなると山で命を失う者も減らない
自分たちは、雪山で命を守る知識を広めているはずなのに、命を落とすものを養成しているのだろうか、と…
習ったことが決して正解ではなく、その場の状況に合わせて判断し、臆病になるほど自分の命を守ることが出来るはずだ。自然の中では誰もが自己責任で行動しなければならない。そうでなければすべて自分に帰ってくるものだ。
自然の力を侮ることなく雪山に臨みたいものだ。
田中挙雄氏
経歴: 1997年 新潟県のARAIリゾートで雪崩管理を含むパトロール業務
2002年 アメリカコロラド・ユタのスキー場にてパトロールトレーニング
コロラド KEYSTONEのパトロールに挑戦。
2003年 協同組合 環境技術研究会
現在 自然環境と“心”のコラボレートを目指し活動中
資格: アメリカRedCloss First Aid&CPR
カナダ雪崩協会(CAA)認定ニュージーランド・マウンテン・セーフティー・カウンシル
Avalanche Safety Management Stage 1


