あぁ。。。
この気持ちのまま、私はまた東京に帰るのか・・・
これで・・・いいの?
私は自問自答を繰り返し、今自分に何ができるのか考えた。
ダーの中ではもう過ぎたこと。
私がいつも通り我儘で、物分りが悪くて、子供だって、きっとそう思ってる。
それは自分がかっこよくこなせなかったことの結果で、仕方がないこと。
でも私の気持ちがまだぐずぐずしてる。
どうしたい?何がしたい?
私は、もう一度ダーに会いたいと思った。
飛行機は15時台。そう思ったのは、まだ11時台だった。
ダーは学校かな。。。まだ家で寝てるかな。。。
とりあえず、メールをした。
最後のお願い聞いてくださいって。
学校に行ったら、少しでも会ってくれるかい?って。
メールの返信を待ちつつ、チェックアウトの準備を進めた。
でも、どれだけ待っても返信が来ない・・・
うーん、もうすぐチェックアウトの時間になってしまうぞ~!!!
私はもうどうにでもなれ!と思い、とりあえずダーの家に向かうことにした。
電車の中からダーの家が見えるから、もしバイクが停まってなければ、学校に行ってるってことになる。
そしたら学校へ行ってしまえ!!と考えた。
我ながら恐ろしいほどの行動力と執念だなぁ。。。
やっぱりストーカーみたいかなぁ。。。
凹む要素ははっぷりだったけど、もうそんなの気にしてられなかった。
そして私はホテルを出て、駅に向かって歩き出した。
私は電車に乗り込み、ダーはどこにいるのかと考えた。
家なら家に行けばいい。学校なら学校に行けばいいけど、あれ?何部だっけな???
無事にたどり着けるか心配になってきた。
そうこうしているうちに降りる駅が近づいてきた。
そして、電車の中からダーのバイクが見えました。
・・・ということは、家にいるということ!!
あ~、でも家にはきっと入れない。
別れてから一度もお邪魔したことないし、けじめだもんなぁ・・・
う~、でもとりあえず行ってみるか!ということで、ダーの家に向かった。
そして・・・
インターホンを2回ならし、ドアをノックしても無反応。。。
電話をしても出ない。。。
大爆睡ですね、これは。
ここまで来たけど仕方ない。諦めることにしてとぼとぼ歩き出した。
するとダーが電話をかけなおしてくれた。
「おはよう?」って聞いたら、「おはよう」って眠そうな声。
どうやら私の電話で起きたらしい。
私はダーの家まで来てしまったことを告げた。
ダーはびっくりしてる様子だった。
そして、ちょっとため息を漏らしながら「あがりやぁ」って言った。
あーあ、ま~た迷惑かけちまったよ。。。
私はダーの家に入りたかった訳じゃないから、いや、家には入らないって言い切った。
でも、こんな近くで電話しててバカみたいだって。そりゃあそうだよなぁ。。。
結局、お邪魔することになりました。
すごく久しぶりに入るダーの部屋。
私はきょろきょろせず、周りはあまり見ないことにした。
何も変わってなさそうだったけど、もし変わってたらショックを受けるかもしれないから。
ダーは「ちらかってるけど・・・」と言って、「しかもメガネだけど」・・・と言った。
私はメガネのダーも大好きなのに。
「何時の便なの?」って聞かれて、時間を告げた。そこであまり時間が無いことに気づいた(笑)
残り40分位。空港までの所要時間とか調べてたら、30分位になっちゃった!
私はダーに抱きついて、ごめんなさいって言った。
電話やメールで謝るより、会った方が早いと思って来てしまったと伝えた。
「我儘ばかり言ってごめんね」って言ったら、ダーは「そうかなぁ?」って言ってくれた。
あとは私がダーに感謝してることを伝えた。昨日デートだけでバイバイさせてくれたこととか。。。
もし夜も一緒に過ごしてたら、また同じことの繰り返しで、進歩してない二人になっちゃう。
ダーはそういうのちゃんとわかってて、突き放してくれたのだ。
私はダーの顔をぷにぷにつねりながら、「ダーは凄いね」って言った。
本当に凄いと思うのだ。自分に厳しい。理性がある。私にはなかなかできないことなのに・・・
私は時間が許す限り、ずっとダーに抱きついていた。
ダーも抱きしめてくれた。
あったかくて安心で、とっても落ち着く温もりだった。
ダーは何も言わない。見詰め合っても何も言わない。
私はダーにちゅうした。
ながーーーーーーーいちゅうをした。
ダーは何も言わない。でも応じてくれた。
私はすっごく久しぶりに、とろけてしまいそうなちゅうをした。
忘れられない感触だった。今でも思い出すと胸がドキドキする。
そんな無言の時間はあっという間に過ぎてしまった。
私は帰らなければならない。
ダーの首に手を回した左手の腕時計を見ながら、なんかかっこいいシーンだと一人で思った(笑)
えー、ではぼちぼち帰りますということで、玄関でダーに見送られながらブーツを履いた。
最後に私はダーの頬に触れながら、「バイバイ、私のダーリン」と言った。
するとダーは「おぅ」と言った。
そして玄関のドアを出る時、「いってらっしゃい」とダーは言った。
私は「いってきます」って言って、ドアを閉めた。
私はもう満足だった。
何がしたかったのかなぁ、、、と考えたら、多分ダーにちゅうがしたかったんだろうという答えになった。
好きだとか言ってもらえたら天にも昇る気持ちだけど、でもまだその時じゃない。
私はずるい女だったな。押しかけて、ダーの気持ち確かめる様なことしてしまったから。。。
気持ちを確かめる方法は言葉じゃなくて、まなざしとかぬくもりとか、そういうもので。
「ダーは私を好き」ってやっぱり断定はできないけど、嫌いじゃないことはわかった。
それだけでいいや~。
自分勝手に行動をし、ダーを巻き込み、自己満足して帰っていく身勝手な女。
結局私はこういうスタイルでないと生きていけないのかもしれない。。。
つづく