一体験談として、私が女性とお付き合いしていた時の話をしようと思う。

高校に入学した時、私のいっこ前の出席番号の女の子と、私はすぐに仲良くなった。
彼女は合唱部に入部し、私も音楽系の部活に入ったこともあって、私たちは音楽の話をしたり、一緒に行動したりすることが多くなった。
天真爛漫で、素直な彼女に私はすぐに惹かれていった。(既に自分がバイであることは自覚していた)
彼女が女の子を好きなはずもなく、同じクラスの男の子に熱をあげていた。
私はいろいろと協力して、彼女の恋を見守っていた。
全然嫌な気持ちはしなくて、むしろ恋する彼女がとてもとても可愛らしかった。
私が彼女の恋を応援していたこともあり、彼女と一緒に過ごす時間はさらに増えていった。
スキンシップも増え、私は普通にベタベタしまくっていた。友達とはいえ、より関係が内密になっていった。
てっきりその男の子に片思いし続けると思っていたが、ある日、2人で音楽室に行こうと学校のエレベーターに乗り、人気のない5階まで行き、降りた瞬間、後から抱きつかれ「私、◯◯ちゃんのこと好きかもしれない...」と私の背中に顔を埋めながら彼女は言った。
私は意外にも驚かず、すっと彼女を抱きしめた。
最近の私たちの雰囲気からして、なんとなく彼女の気持ちが動いていることを察していた。

その日から私たちのスキンシップはさらに増し、学校でも手を繋いでいた。

彼女は体が弱く、よく倒れる子だった。
私が保健室にお見舞いに行ってはカーテンの陰に隠れてイチャイチャしたり...
本当に百合漫画みたいなことをしていたと思う、、

幸せだったが、付き合おうとは思わなかった。友達のスキンシップの延長で構わないと思っていた。付き合う、って線引きをしてしまうと、もしこの先お別れすることになったときに、今より距離が遠くなってしまったり、気まずくなってしまうと思って、あえて付き合おうとは言い出さなかった。

また、彼女は実はすごい才能の持ち主で、ピアノのコンクールで毎年優勝したりしていた。
私は彼女のピアノを聴くのが好きだったし、柔らかくて繊細な音色は彼女そのものだった。

保健室でイチャイチャすることが重なるうちに、「ねえ、キスしよ...」と言われるようになった。本当に好きな子とキスをするとなると、こんなに緊張することはない。私はなんとなく拒否してしまっていた。

夏休みに入り、私は彼女と2人で音楽室で遊んでいた。
個室に入り、イチャイチャしていた時、私は彼女を押し倒した。
そして、、キスをした。
ファーストキスだった。
その時、思わず聞いてしまった。
「ねぇ、私たちって付き合ってるんだよね...?」

「うん...。」と微笑みながら彼女は言った。


夏休みの終わりごろ、彼女は私の家に泊まりに来た。
夜はいっぱいイチャイチャしてから寝た。
楽しかったけど、なんとなくその頃から彼女の体調は優れなかった。不眠症と、鬱状態になっていた。

私に原因があるのかもわからないが、私が他の女子と話すと異常に嫉妬するのだ。
彼女はもともと感情の起伏が激しく、1度落ち込むと本当にどん底まで落ちてしまう。
才能のある音楽家だから、感受性が豊かすぎるくらい豊かで、敏感だったんだろう。

そして、多分、自分にものすごくコンプレックスがある子だった。
鏡が嫌いで自分の部屋の鏡を割った、とか言ってたし。
「こんな容姿の自分を◯◯ちゃんが好きになってくれるはずない...」みたいな自己嫌悪に陥ってたんだと思う。今考えれば。

そして、私はある噂を聞くようになった。

なんと、彼女が私にいじめられている(?)みたいなことを担任や友達に相談しているというのだ。
内容は、私が彼女に自分の自撮りを送り付けたり、可愛いアピールをされいつも困っている、みたいなことだった。

私は動揺したが彼女を疑いたくなかった。
好きな気持ちは変わらなかったし、ほんとかどうかもわからなかったし。
でも、私のその噂がクラスに広まっていることは本当で、なんだか私が悪者にされてるみたいだった。
彼女は本当に天真爛漫で、嘘をつくような子じゃなかったので、クラスの人たちは「あの子が嘘をつくはずない」と思っていて結果私の方が疑われてしまった。

なんとなく疎遠になり、9月の中頃、あっさりとフラれてしまった。
私が、「他に好きな人がいるの?」と聞くと、コクンと頷いた。
そっか、と言った。

彼女に好きな人が出来たのは本当で、相手は合唱部のOBだった。

彼女と別れても尚、私は彼女に好きだよと伝えていた。
彼女は「こんなすぐ気が変わっちゃう女が好きなの?」と怪訝そうな顔をしながら笑った。

酷い噂を聞いたり、あっさり振られてしまったりしたのに、ぜんぜん、嫌いになんてなれなかった...

でも、それから私たちは一緒に行動することはなくなった。
高校2年になりクラスは離れ、それから話すことはほとんど無くなった。



これじゃ私が彼女に振り回されただけの話だが、私にとっては彼女と付き合ってた時間はきれいな思い出なのだ。

今もときどき、考えることがある。
なぜ、私に隠れて、悪口を言っていたのか。何故そんな嘘をつく必要があったのか。

たぶん、良いふうに考えれば、彼女が自分に自信を持てないまま、私の気持ちを確かめようともしないまま、自分の恋を自己完結させてしまったんだと思う。

彼女は変わっていたし、敏感で、繊細すぎた。
そうじゃなきゃあんなピアノ弾けないよな...
やっぱ、才能がある人は常人じゃないよ。

今は全く未練はないけど、今また出会ったら、また好きになってしまうのではないかって思うくらい、本当にかわいくて素敵な人だった。


なーんて、ときどき彼女と付き合ってた時のことを思い出すのでした。
私のひと夏の思い出を長ったらしく書いてしまいましたが、読んでくださった人ありがとうございます。

まあ、私は一年後また女の子に恋をするのですが。(笑)

私はこれからもバイですしLGBTの方応援しています。

そして私みたいにこんな重い恋じゃなくて、もっと平和な恋愛してください(汗)

最後に言っときますが、これは私が高校1年の時の実話です。