水銀。 | 釣針屋

水銀。

気になる記事が二つ。

下記に転載してるけど。

要約して書いとくと。


記事その1 薬事日報(←そんなサイトが在ったのね、笑)

米国の食品医薬品局と保護局が「魚介類は水銀含まれるから、控えましょう」って言ってたけど、

母子健康向上を推進する団体に

「それは、誤りです、魚介類に含まれる、水銀以外の物質から得る利益の方が高いんです。」

それは誤りである。

と、指摘された訳だ。


記事その2 紀伊民報(←和歌山ローカル紙ですな)

近畿大が「養殖マグロは水銀が低いから、安全性が高い」とPRして、売り込みたい。

ってこと。


そーいや、高知の室戸のキンメも、この水銀問題で目の敵にされたなあ、、、

どっちがどうこうとか、言わんけどさ、専門家じゃないし、解らんし。


けど。


薬事日報の最後の方にも記載されてるけど、


水銀の有害性が示されたのは、日本の水俣病だけとのこと。


だからこそ、日本人は水銀に敏感になってる部分が在るんでしょうけど。

日本近海に限って言えば。

日本人は高度成長期の工業&生活廃水垂れ流しの頃から魚喰ってんですよ?

今は、その時よりも日本近海は浄化されてるでしょ?

フツーに魚喰っても大丈夫だと思うんですけどねえ、、、


それと、同時に思うのが。

あんだけ高度成長期に海を汚しても、安全に食べれる魚を、その時も現在も供給してくれてる自然。

それに感謝。


循環型「社会」ではなく、循環型「世界」ってのを、世界中で認識しないと。

自然環境は汚染されて行く一方じゃないかなあ、、、


だからって、全てを自然に地球に委ねる訳ではなくて。

近大のような人間の技術革新も必要だと思う訳で。

地球を汚染した部分を直す為には、人間の技術が必要やと思ってるし。


ようは地球と人間の共存だーね。

今の人間は共存関係を壊しつつあるから、今地球が怒ってるんでなくて?

それを許して貰うには、自然を元に戻すには。

人間の努力が必要、その中に自然を大事にすることも技術革新も含まれる。

遠い未来で、SFのように別の星に移住とかも、在るかもしれんけど。

今の人間が出来ることは、そんなことを考えることじゃないよね。


と私的には思ってるんだけどねえ、、、


ん?

水銀とマグロのこと書きたかったつもりやったのに(苦笑)





以下、転載記事。


薬事日報より転載

妊婦の魚摂取はリスクよりも利益が上回る

米国では2001年、米国食品医薬品局(FDA)および米国環境保護局(EPA)が、「妊婦は魚の摂取を週に12オンス(約340g)以内に控えるべき」との勧告を行った。魚介類に水銀が含まれる可能性があるとの理由からである。しかし今回、米国で母子健康向上を推進する団体HMHB(National Healthy Mothers, Healthy Babies Coalition)は、この警告は誤りであると指摘。水銀の問題よりも、魚類に含まれるオメガ-3脂肪酸の不足による害の方が深刻で、女性はもっと魚介類を食べるべきだという。この勧告は、ワシントンD.C.で開催された米国記者クラブ会議で発表された。


HMHBは、米国小児科学会(AAP)、ボランティア団体March of Dimes、政府機関である米国疾病予防管理センター(CDC)なども構成メンバーとなっている非営利団体。そのメンバーの一人、ニューヨーク大学メディカルセンター助教授のAshley S. Roman博士は、FDAおよびEPAの勧告により多くの女性が魚の摂取を恐れているが、妊娠中のバランスのとれた食事に魚は欠かせないと述べている。


魚介類の摂取は、胎児の脳の発達、認知・運動能力の向上、早産や産後うつ病のリスク軽減など、数多くの利益をもたらすことが裏付けられているという。週12オンス以上の魚の摂取で、胎児によい影響がみられることも複数の研究で示されており、オメガ-3脂肪酸の摂取が不十分であると、母体と胎児の両方に健康リスクが生じる。米国民健康栄養調査(NHNES)のデータによれば、米国女性の90%は魚の摂取量がFDAの摂取推奨量に達しておらず、オメガ-3脂肪酸の摂取が不足していることがわかっている。別の研究では、FDAおよびEPAの警告により、妊婦の56%が魚の摂取を控えていることも判明した。


「妊娠を望む女性、妊婦、母乳育児中の女性は怖がらずにサケ、マグロ、イワシ、サバなどを週に12オンス以上食べるべきである」とRoman氏は勧めている。魚を食べられない場合は、魚油サプリメント(栄養補助食品)で代用してもよい。また、魚介類に含まれるセレニウムには水銀の有害作用を抑えるはたらきがあることもわかっている。魚に含まれる一成分だけではなく、魚全体で考えるべきだとRoman氏は指摘する。


 他の専門家らも、オメガ-3脂肪酸を十分に摂らないことの方が、微量の水銀摂取よりも危険と同意している。魚に含まれる水銀の有害性が示された過去の事例は、日本で発生した工業汚染のケース(水俣病)のみであり、それ以外には世界のどこでも魚の摂取による被害は報告されていないとのこと。

(HealthDay News 10月5日)


紀伊民報からの転載。

養殖マグロ、餌管理で水銀減らす 近畿大が安全性PR

養殖のクロマグロは、天然ものより、体内に水銀が蓄積されにくいことが近畿大学農学部(奈良市)と近大の水産研究所大島実験場(串本町)の共同研究で分かった。餌に水銀の蓄積が少ない小魚を使用しているためで、この養殖法の特許を申請している。世界初の完全養殖マグロ成功に加え、安全性でも「近大マグロ」のブランド力を発揮したい考えだ。

 水銀は大気中や海中など自然界に含まれる。人体にも金属の水銀と、アミノ酸と結合したメチル水銀がある。毒性が強く人体に危険をもたらすのが後者で、魚介類の場合、総水銀の約9割がメチル水銀とされている。

 通常の食生活では人体への影響はないとされるが、マグロなど大型魚は含有量が多い。厚生労働省の「魚介類の水銀の暫定的規制値」で濃度を0・4ppmとしているが、マグロ類(マグロやカジキ、カツオ)には適用していない。

 研究グループは4年前から調査に着手。近大水産研究所で人工ふ化した養殖クロマグロ約100匹を分析したところ、通常は成長するほど増す水銀濃度が、10キロ以上に成長しても約0・6ppmで一定していることが判明した。天然物はばらつきはあるが、1ppmを越える場合がある。

 水銀は、プランクトン―小魚―大型魚―の食物連鎖で蓄積が進む。天然マグロも大きくなると、水銀の濃縮が進んだカツオを食べることが多い。一方で養殖マグロの餌はサバ。研究グループの安藤正史准教授は「餌の違いが水銀の差につながっている」と指摘する。

 研究グループは分析結果を基に小魚のイカナゴ、マアジを与え、出荷サイズになっても、水銀濃度を0・2ppmに抑えたマグロの養殖に成功。サバよりコストがかかる難点もあるが、肉質や脂分への影響がないまま、安全性を高められる養殖法で、申請中の特許は近く認可の見込みという。

 大西洋マグロ類保存国際委員会は今年1月、日本のクロマグロ漁獲枠をこれまでの年間3万2000トンから、2010年には23%減の2万5500トンに削減すると決めた。今後も規制は避けられないだけに、安全な養殖マグロへの期待は高まっている。

 安藤准教授は「飼育環境が制御できる養殖魚は安全・安心な食を提供する手段。マグロは例外的に生き餌を与えているが、適した配合飼料を開発し、より安全な養殖マグロを開発したい」と話している。