在学中の詩 | TunaDream ~歌詞倉庫~

TunaDream ~歌詞倉庫~

TumaDream の 歌詞を置いています。

「糸」


赤い手帳を開く

なぐり書きの文字は 以前は愛おしいと笑えた文字



 11月23日 池袋東口 18:00


彼の男らしさを表すには、荒すぎる文字遊びが

あたしと 無理やり繋がろうとする 糸になる


「いいよな?」


と聞くから


「良いんじゃない?」


と答える曖昧さは

逆に 彼にからまるから


もつれて もつれて からまって もつれて


切るには困難にしてしまった私の性根

腐っていたのは優しさと臆病さ


自己防衛の中に いつも 流れていた


「さよならと言えば君の傷も少しは癒えるだろう」


手帳の栞のヒモを

ちぎって電車の中で放ってみた


屑はバラバラにまき散らされ

集めようと思えぬゴミになった








「盲目」


何も盲目で無くとも当然良いのに

何故にこの目は見えるものさえ見ようとしないのでしょうか


耳元で囁かれる

柔らかな呪縛に目つぶしをされたのです


貴方が私を突き飛ばしたなら きっと きっと

邪も道も蛇も消えて 奈落の底なのでしょう

足がすくみます えぇ いないと考えるだけで


嘘も建前もなく 裸体な私

理想を通して信じたあなたに

疑いもなく”愛しい”となきすがります。




駄目な飼い犬で上等 鼻しか効かず

甘美な匂いに騙されて 気付かないふりをしています


「どうぞ何処ぞなりと行ってしまえしまえ」

と言えない自分が幸せなのでしょう


貴方が私を置き去りにしたら きっ ときっと

叫び狂う私を 笑い抱きしめるでしょう

ワナの居心地さえ あぁ 虜になっていく 儘に


絹を裂いたような 裸体な私

気丈の上の気持ちよさの前に

なす術もなく 自意識と堕ちていくのでしょう





今たとえこの目が見える事になるのなら

それさえも罪だと この目を


疑いもなく信じた理想を

貴方を通して愛おしいと縋りつきます







「夜を言うを聞く(朝昼夜三部作より)」


じわじわと光を送り出す月を背に受けて

生きてきた私と生きていく私を 考える


幼い頃の私を知る母は

私の頭の先から足の先まで

幾度と同じことを繰り返しても

まだ嬉しそうに話す


私は母から生まれ

母に変えらず

しかしそれでも

いま彼女がいなくなれば

その帰還の後を追うと誓う


まるでそれは月の満ち欠けのような

不安と安心の繰り返し


父はテレビゲームぐらいしか

まともな交流はないのだけれど

二人の子供を育てた白い髪が優しく

私の一人立ちを促す


顔を合わす時間が少ない恩人に

電話越しというごまかしで

人知れず熱い涙を流す

まだ言えない一言は

花嫁姿の私に任せて


まるでそれは月の昇り降りのような

躍動と制止の繰り返し







「白紙主義より」


ジーンズと白いシャツ

服に染みてくるわずかな水気をかすかに感じて

気が向けば寝転がり 気になれば戻り

そうこうしてるうちに 氷の表面からにじみ出た溶液に

私を任す


氷上にいる私 ではなく

表情に飲まれた私 になるのではと

軽はずみながら思ってみる


うつぶせで幽かに氷上に映る私

寒い

体が震えて熱を欲しがった


爪を立て 私を飲み込む氷に傷をつける

ぎぃぎぃと音を立てながら そちらの私は姿を消して

とうとう外側の私だけ残った


しかし止まることなく

水となり私を取り込む無情な氷

内側に溶け込めるのはいつになるだろうかと


私は初めての問いかけをしようと思った


これ以上の

勇気が

出るのならば