今ほど歯磨きを徹底しておらず、磨き残しが多かった一年前は、近くの小児歯科に息子を連れていっていました。

 

一歳半当時、言葉の指示も通らず、よく動き回っていたため、歯医者の診察はそれは大変でした。手足の力が強く、泣きわめいて脱走しようとするため、私が抱っこ➕3人がかりで台に押さえつけてやっていました。また、私の処置の付き添いでベビーカーに入れている時でも、機械の音が怖いのか、ずっと泣きわめいていました。

 

嫌な記憶を覚えている息子。そして見通しが持てないことへの不安感と聴覚への過敏さが出ている今、歯科に行かせるのは難しいと感じていました。今後行かないと言いそう。。

 

そこで、発達障害含めた障害者に対応している歯科があると聞き、行ってみることにしました。時間枠は全ての診察が終わった一番最後です。ゆっくり時間を取ってくれます。

 

入るなり機械の音がして、不安になったのか泣き顔で「お家に帰る」と診察を拒否する息子。出口に向かうところをなんとか落ち着かせ、キッズスペースで粘りました。順番になり、処置室に入ると、ちょっと隔てたスペースに案内されました。そこには普通の診察台と、おもちゃなどで遊べるスペースがありました。気をそらしつつ早速押さえつけて歯をガリガリするのか。。。と思ったら違いました。

 

先生が現れ、

「機械見たかったらみてもいいよ。触ってもいいよ。何か気になるものあった?」

と息子を自由にさせてくれました。もちろん息子は目をキラキラさせて探索します。警戒心MAXだった息子は完全に安心モードに。また衛生士さんも補助で入ってくれ、様子を見てくれています。

 

その間に先生と発達の悩みを話していました。歯医者なのに歯の話より、息子がどういう子なのか、お母さんが何に悩んでいるかを丁寧に聞いている感じでした。

 

その後に台に息子と私を案内して、いつもやっている体勢ややり方でやりましょうと言ってくれました。息子に不安を与えないよう適宜説明し、手鏡と歯磨きを渡し、持ってみる?と持たせて、シャカシャカさせていました。すごいね~と持ち上げられた息子は大満足の顔です。自分で出来たという気持ちも満たされた様子でした。

 

先生は、

「今回はこれだけです。次回は1ヶ月先で、嫌な印象を与えないように、スパンを徐々に空けながら、ゆっくりやっていきましょう。」とのこと。

 

私はえっこれだけ⁉と拍子抜けしました。でも、息子には無理強いしない・安心する対応だったようで、落ち着いて過ごせていました。歯医者=怖くて嫌な場所という認識が薄れたようで、私もほっと一息です。

 

普段病院に行くと、待ち時間が長かったり(待たせるのも一苦労)、何をされるのか見通しを立てにくかったり(分かっても嫌な記憶を思い出して尚更抵抗)、不安から暴れてしまい無理矢理押さえつけられたりすることも多く、息子も私も疲弊しがちになります。(今後もし息子が入院とか手術になったら本人がパニックにならないか心配です汗)なので、今回のように息子の特性に理解のある病院をとてもありがたく感じました。

 

医者でも発達障害に理解がないと、この子何⁉という目で見られることもある気がします。母子共に過ごしやすい病院が増えるといいなと思います。