こんにちは ツナカンです。
ふだんは子育て支援機関でカウンセラーをしています。
今日は、私たちが提供している
「心のケア」の世界で起きている
大きな変化についてお話しします。
みなさんは、カウンセリングを受けたり、
子育ての相談をしたりするときに、
「この先生は本当に信頼できるのかな?」
と不安になったことはありませんか。
実は、心理学の世界でも
「何をもって『質の高い支援』と呼ぶのか」
という基準をしっかり作ろうという動きが加速しています。
今回は、私が専門としている
文脈的行動科学(CBS)という分野の、
最新のニュースをお届けしますね。
心理学の専門組織「ACBS」の挑戦
心理学には、ACBSという国際的な大きな組織があります。
ここでは、人間のしあわせ(ウェルビーイング)
を高めるために、日々たくさんの研究が行われています。
特に「ACT(アクト)」という手法は、
とても創造的で、
新しいアイデアに満ちた分野として世界中で注目されています。
「質の高い支援」へのものさし
しかし、これまでは一つ課題がありました。
それは、
「どうすれば質の高い支援ができるのか」
という明確な指針が、少し足りなかったことです。
教える側も、学ぶ側も、
「どこまでできれば合格なのか」が、
はっきりしていなかったのですね。
そこで、2025年の最新の研究に基づいた
「国際的な基準」が提案されました。
基準があることで生まれるメリット
この基準(トレーニング基準)ができると、
みなさんにとって2つの良いことがあります。
1つめは、「質の高いサポート」が受けやすくなることです。
しっかりとした研究データに基づいた方法が広まるので、効果が期待しやすくなります。
2つめは、「専門家としての証明」ができることです。
カウンセラーが公式に能力を証明できるようになるため、選ぶ際の見極めがしやすくなります。
「資格」にすることの難しさ
ただ、なんでもかんでも「資格」にすれば良い、
というわけではありません。
ここが難しいところです。
もし、基準をガチガチに固めてしまうと、
こんなリスクが生まれます。
・新しい発見があっても、ルールが古くて対応できない
・カウンセラーの個性が消えてしまう
・科学の進歩を止めてしまう
科学は、常に新しくなっていくものです。
あまりに厳しいルールを作ってしまうと、
かえって「柔軟な助け」ができなくなることもあるのです。
あなたにぴったりの支援を見つけるために
大切なのは、基準を守りながらも、
一人ひとりの悩みに合わせてしなやかに対応することです。
私自身も、この最新の国際基準を意識しながら、
日々みなさんの相談に向き合っています。
「正しい知識」と「目の前の人への共感」。
この両方を大切にしていきたいと、改めて感じています。
【参考】
David Gillanders,Robyn D. Walser,Giovambattista Presti,Andrew Gloster(2025)文脈的行動科学に基づく心理療法のトレーニングとスーパービジョンに関する国際基準,ACBS