【うつを悪化させるTRAPとは】
TRAPとは、人が誰しもが行う、「回避」や「逃避」に関する事を言います。
うつのときに正しいと思っている行動のほとんどが回避や逃避である可能性があります。
逃避は、不快な状況から逃げ出すこと
人込みが不快な状況になれば、人の少ないところに逃げるのが逃避です。
回避は、不快な状況から何度も逃避した後、その状況に近づかない事を学習した行動
人混みが不快なので、そもそも人混みの場所に行かずにずっと家にいる
回避や逃避は、危険な状況から逃れるために有用で自然な反応です。
しかし、困難状況から一時的に逃れる事ができますが、長期的にみたら悪い方向に作用することもあります。
人生には避けられない事があったりします。
ライオンに襲われないように逃げるのは長期的にみてもなんら問題なく、むしろ逃げずに立ち向かう必要はありませんが、
仕事が怖くてずっと家に引きこもっていたら、精神的にも社会的にも精神が病んできます。
この場合、回避をすることで短期的には、仕事での不快な感情を感じずに済みますが、長期的には、仕事もできず、社会に係る事もなく、本人にとって幸せな事にはなりません。
そこから抜け出していくのは簡単ではないですが、回避をせずに社会に復帰していく行動療法が存在します。
その一部が「TRAP」という回避行動を正しく把握する方法です。
回避は、無意識の中で行われている事も多く、まずはどんなきっかけで、どんな感情を、どんなパターンで回避しているか
これをしっかりと認識していく事が第一歩になります。
正しく気づくだけで、問題となっている回避行動をストップできることもあるくらいです。
【うつの罠にはまっているパターンをみてみよう】
回避行動で”うつ”のTRAPにはまっているそのTRAPは、主に3つに分解していくことができます。
①きっかけ⇒影響を及ぼす状況
②反応⇒きっかけに対する反応
③回避パターン⇒行っている回避行動
①
トラウマや傷心、喪失、様々な体験をした過去がきっかけとなったり、今現在の人間関係、
あなたの内面で生じている出来事などがあります。
②
様々なきっかけにより、人は悲しみ、怒り、恐怖などの感情を感じます。
悲しみはよく、無気力になったり、元気がわかない、誰ともはなしたくないか、誰かと関係を持ちたい衝動に駆られることがあります。
恐怖を感じると、心拍数が上がり、逃げ出したい衝動にかられ、いつものようにスッキリ考えられなくなります。
怒りを感じると、顔がほてり、悪態をついたり襲い掛かりたい衝動に駆られることがあります
③
回避パターンは、先延ばしにしたり、うつ症状、反芻思考、注意散漫となることがあります。
意外かもしれませんが、うつ症状になることにより、向き合わなければいけない問題を避けることができるので、無意識的にそうしている可能性もあります。
例えば、自分の苦手な仕事内容を克服しなければいけないような状況になった時に、うつ症状になり仕事ができなくなれば、その苦手な仕事を回避できるといった事です。
これらは、主に不快な感情を取り除こうと人は反応します。
引きこもりも、人と仕事をする時に感じる苦痛な感情をどうしても感じたくなくて引きこもります。
【TRAPワークシートを使ってあなたの回避行動を特定していこう!】
TRAPの記入例をご紹介します。
状況・きっかけ
勤務時間中、月曜日の昼食前
お店で働いている時、困難な業務がでてきた
反応
焦りと恐怖の感情が出てきた
回避パターン
気づいていない振りをして、自分のできる仕事に取りかかった。
結果
一時的に安どしたが、また困難な業務が出てきたらどうしようと、毎日仕事に行くのが怖くて憂うつになっている
これを参考にしながら一度、自分がとっている回避行動を特定してみてください。
次は、TRAPを変えていくTRACを解説していきます。
最後までお読みいただきありがとうございました(^^♪