経済・財政を悪化させ
子々孫々に付けを回す
消費税増税を止めさせよう!
~応能負担の原則で社会保障と財政の立て直しを~
野田内閣は、「社会保障と税の一体改革」の名の下で、消費税を2014年4月に税率を8%に、引き続き2015年10月に10%に引き上げる消費税増税法案を国会に提出しようとています。
盛んに、野田首相は「社会保障制度を守り、日本の財政再建はどの内閣であっても待ったなしの課題」として、消費税増税は避けられないと発言していす。
そこで、消費税導入時からの社会保障や財政がどのようになってきたかを振り返り、今後の社会保障の在り方、財政再建の方途を考えてみたいと思います。
1.消費税導入時、増税時の理由
1989年4月1日に初めて3%の消費税が導入され、1997年4月1日に
5%に引き上げられました。
その時、盛んにテレビを通して宣伝されたのは「医療・福祉のため」「社会
保障のため」「高齢化社会のため」「財政再建のため」との理由でした。
そのため、国民の中にも消費税導入・増税は避けられない、仕方ないと
考える人もいました。
2.消費税導入後良くなった社会保障は一つもない
それでは、消費税を導入して社会保障は良くなったでしょうか? その実
態を消費税導前年の1989年と現在の社会保障の一部について比較して
みましょう。
1989年 現在(2012年)
・健保本人の医療費窓口自己負担 1割 ⇒ 3割
・老人医療窓口自己負担(70歳以上) 400円/月 ⇒ 1割または2割
(外来) 毎回(外来)
・国民年金保険料(月額) 7,700円 ⇒ 15,020円
・厚生年金支給開始年齢 60歳 ⇒ 65歳
・介護保険導入で保険料徴収 0円 ⇒ 5,000円前後
(全国平均)
・障害者福祉の自己負担 9割の人は無料 ⇒ 定率1割
(応能負担) (応益負担)
以上のように、医療・福祉、高齢者に関わる社会福祉で一つとして良くなっ
たものはありません。
3.消費税を導入することで国の借金は減り、
財政再建はできたのでしょうか?
言うまでもなく財政再建どころか、国の借金は増え続けて います。
その推移を消費税導入前(1989年)、導入時(1990年)、5%に引き上
げた1997年、2010年の国債残高と国債のGDP比みてみましょう。
国債残高 国債のGDP比
1989年(消費税導入前) 161兆円 ⇒ 38%
1990年(消費税3%) 166兆円 ⇒ 37%
1997年((消費税5%) 516兆円 ⇒ 50%
2010年 7 68兆円 ⇒ 160%
※ウィキぺディアより
これからも解る通り、消費税を導入し、消費税を引き上げても社会保障も
財政も悪化するばかりです。
4.消費税を導入したのに、何故社会保障も財政も
悪くなったのでしょうか?
社会保障も国の財政が悪化した要因として、大きく二つあると思
います。一つは無駄な大型公共事業であり、もう一つは法人税や大金持ち
に対する減税です。そこで、この二つについて具体的にみてみると以下の
通りです。
その前に、消費税を導入しても税収が増えていない実態を把握しておき
ましょう。
<年度の一般会計の税収推移>
1991年 ⇒ 59兆円 2006年 ⇒ 49兆円
1996年 ⇒ 52兆円 2011年 ⇒ 40兆円
2001年 ⇒ 47兆円
以上のように、バブル経済崩壊時の1991年を最後に、消費税を導入し
ても税収は減る一方です。
1)無駄使いについて
無駄の中に、天下りや各種補助金などがありますが、それより大きな無
駄使いは大型の公共事業です。
1990年に、日米の貿易不均衡を理由に、アメリカは日本に10年間で
430兆円の公共投資をおこなうよう要求し、それを日本政府は受け入れ、
その後、更に200兆円上積みし1995年から10年間で630兆円としまし
た。
その結果、社会保障に回すのでなく、公共投資消化のため必要のないダ
ム、高速道路、空港、農道空港等などに一般会計の税収より多い平均
63兆円の税金を毎年つぎ込み、無駄と無計画な財政運営を行ってきたた
め、社会保障も財政も悪化してきたのです。
民主党が無駄の象徴と一度建設中止を決めた八ツ場ダムもその一つで
す。
上で税収の推移でみたように、税収が落ち込んでいる時に無駄な公共事
業に使わず、社会保障への投資を優先させる産業の育成を図っていた
ら、社会保障を充実させ、産業基盤も違ったものとなっていたでしょう。
もう一つ、無駄なものに軍事費があります。日本は憲法九条を持つ国で
す。にもかかわらずドイツやロシアより多い世界第五位(2010年の防衛予
算4.8兆円)の軍事大国となってしまいました。
2)税収減の主な理由は、消費税導入・増税と引き換えに法人税や高額所得
者や資産家への税負担を引き下げてきたことにあります。詳しくは省略しま
すが、その実態と優遇税制の項目をあげておきましょう。
①、法人税の推移
消費税導入前1989年法人税 ⇒ 42.0% でしたが、
今年2012年2月の改正で ⇒ 27.5% に。
これ以外の優遇税制の項目を列挙しておきましょう。
ア)輸出戻し税、 イ)仕入税額控除 ウ)連結納税制度
エ)研究開発減税 オ)海外子会社配当金95%非課税制度
カ)欠損金繰越控除制度
※以上のように至れり尽くせりの税制です
②、高額所得者や資産家への減税とその項目の一部をあげておきます。
●高額所得者の所得税は
消費税導入前 ⇒ 5,000万円以上 78%
現在は ⇒ 1,800万円以上 50%
●相続税
消費税導入前 ⇒ 5億円以上 70%
現在 ⇒ 3億円以上 50%
●証券優遇税制 本来 ⇒ 20% ⇒ 10% に軽減
以上のように、消費税を導入しても大企業には減税し、優遇税制を設け
高額所得者や資産家には減税し税収を減らしてきているのですから社
会保障は良くなるはずは無く、そればかりか国の負債は増え、国の財
政は年々悪化してきているのが現状です。
1989年に消費税を導入してから2010年迄の21年間に国に入った
消費税収入は224兆円あったのですが、法人三税(法人税、事業税、
住民税)の減税分は209兆円とそれに高額所得者や資産家に対する
減税分を合わせると税収減となってきます。
すなわち、消費税収入は企業減税と高額所得者や資産家に対する減
税に当ててきたにすぎないのです。
5.如何にして、社会保障と財政を立て直すか
それでは、どのようにして社会保障と国の財政を立て直し、憲法25条(生
存権)を名実ともに全ての国民に保障していくために、4でみたように、
徹底して無駄を無くし、下げ過ぎた法人税や高額所得者や資産家への課
税を適切に行い収入増を図ることです。
更に、国民の購買力をつける為に、非正規労働者をなくし正規労働者が
当たり前の社会に戻し、最低賃金を引き上げ、誰も安心して子育てがで
き、安心して老後を過ごすことができるような社会保障の条件整備すること
が急がれます。
そればかりでなく、財源として、世界的流れとなってきた富裕層への更な
る増税、フランスで提唱し始めた為替投機課税などの新税も検討する必要
がありますが、フランスの人権宣言にある税は「能力に応じて、平等に分担
されなければならない」にそった応能負担の原則をうちたてることです。
6.国民には負担増、大企業には減税を繰り返す野田内閣!
東日本大震災の復興財源確保法でも
国民には
●所得税は13年1月から25年間、2.1%の定率増税
●個人住民税は14年6月から10年間、1人あたり年1000円の均等割
り増税
一方で、大企業には
●法人税は実効税率5%減税し、12年4月から3年間、減税の範囲内で
10%の付加税を課す
(実効税率を40%とすると、40%-5%=35% この35%×0.1
=3.5 ですから 40-3.5=36.5% となり、3年間は
実質3.5%の減税、4年目から5%の減税)
ここでも、国民には負担増で大企業には減税です。
7.消費税増税法案に反対しよう!
その上に、野田内閣が提案しようとしている消費税増税法案を通すと、一
層国民負担は増え、国民の購買力は落ち、中小零細業者を廃業に追い
やり、税収は落ち込み、国の財政を更に悪化させ、子々孫々にそのつけを
回し、社会保障の切り下げが起きることは間違いありません。
そうさせないためにも、急いで消費税増税反対の声を全国津々浦々から
発し、反対の世論を広めることが急務です。
そのために、急いで消費税反対の世論を広めましょう!!